2016 Fiscal Year Research-status Report
地域医療構想を踏まえた医師需給の将来予測に関する研究
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16K08885
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
瀬戸 加奈子 東邦大学, 医学部, 助教 (50537363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 友紀 東邦大学, 医学部, 教授 (10198723)
北澤 健文 東邦大学, 医学部, 助教 (30453848)
松本 邦愛 東邦大学, 医学部, 講師 (50288023)
藤田 茂 東邦大学, 医学部, 講師 (50366499)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 医師需給 / 官庁統計 / 医療従事者 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究では、国内の医療系文献検索ツールである医学中央雑誌webを用いて「医師確保に関する文献」についての検討を実施した。シソーラス用語に適切な用語がなかったため、フリーワードである「医師不足」「医師需給」など想定される用語を用いて行った。日本国内の文献では、医師を対象とした自記式のアンケート調査と悉皆調査に大別された。アンケート調査においては、医師でも性別に着目し女性医師の働き方、労働時間、子育てとの両立などワークライフバランスに注目した研究が多く行われていた。また、悉皆調査においては、2年に1回行われる「医師・歯科医師・薬剤師調査(三師調査)」用いて個票データを用いた解析が行われており、特に女性医師に限定した解析ではライフイベントによる離職や復職へのパターンについて検討しているものや、診療科を限定して就労状況の調査を行なったものなどが認められた。 国における政策としては、医学部入学定員の増員及び一部地域枠の設定、地域医療支援センターの設置など多岐にわたる取り組みがなされているものの、十分な問題解決に至っていない現状が明らかとなった。2014年の医療法改正に伴い都道府県が策定する地域医療構想では、高度急性期、急性期、回復期、慢性期等の2025年の病床機能別の医療ニーズが公表された。 国内の文献調査を踏まえて、医師確保における論点を抽出を行うとともに、ヒアリング調査で用いる項目案を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献調査では、国内における医師確保に関するレビューを実施することができたものの、海外についての文献レビューは十分行うことができなったため、次年度も継続して実施していく。医師データベースの構築に必要な官庁統計の個票データを入手するための目的外使用の申請を現在行なっており、次年度はデータベースの解析を行う必要がある。また、医師不足地域へのヒアリング調査については、当初の予定が実施できておらず、全体として後行程にずれ込みが生じている状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も、引き続き(1)医師データベースを用いた分析、(2)医師不足地域へのヒアリング(国内海外)を継続的に実施していく。次年度は研究成果を学会において発表することを予定している。今後も学会発表と論文の執筆を行っていく予定としている。
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Causes of Carryover |
官庁統計の個票データを入手するのに時間を要していること、医師不足地域へのヒアリング調査項目策定に時間を要し実施することができず残額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、残金を国内、国外のヒアリング、国内学会の成果の報告にかかる費用に充当する。
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