2019 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of response shift and minimally important difference in utility scale used for health economics evaluation
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16K08890
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
泉 良太 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (80436980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能登 真一 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00339954)
鈴鴨 よしみ 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (60362472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療経済学 / 効用値尺度 / 費用対効果 / 医療・福祉 / リハビリテーション / 健康関連QOL / 脳血管疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は脳血管疾患によりリハビリテーションを受ける対象者における健康関連QOLの変化について調査を実施した.健康関連QOLは対象者の幸福感や満足感を示すもので,国内の医療技術(薬剤など)の費用対効果評価にも用いられている.しかし,リハビリテーション分野での評価指標は日常生活活動が主であり,全人間的復権を目的とするリハビリテーションには対象者自身の健康関連QOL評価が重要であると考えられる.そのため,健康関連QOL尺度がリハビリテーション分野での評価指標として有用であるかを検証することとした. 対象者は全国の回復期リハビリテーション病棟に脳血管疾患で入院中の94名であった.日常生活動作と健康関連QOLの評価をリハビリテーション開始時と1か月後に実施した結果,両尺度で有意な向上を認めた.評価尺度の感度(変化を敏感に示すことができるかどうか)については,健康関連QOLよりも日常生活活動で感度が高値を示したが,両尺度共に感度は良好であった. 健康関連QOLについては,臨床的に意味のある差についても算出した.これは,統計学的には有意に向上していても,対象者自身が“良くなった”と思わなければ,意味がないためである.その結果,臨床的に意味のある差を超えている項目は少なかった. 上記より,健康関連QOL尺度は日常生活活動尺度と併用して用いることで,対象者により良いリハビリテーションを提供できる可能性があることが分かった.また,臨床的に意味のある差を超えることができるようなリハビリテーションアプローチが必要であることが分かった.
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Research Products
(2 results)