2017 Fiscal Year Research-status Report
大規模レセプトデータベースを用いた疫学研究結果の妥当性検証手法の確立
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16K08910
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樋之津 史郎 岡山大学, 大学病院, 教授 (80323567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
狩野 光伸 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (80447383)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | データベース研究 / 疫学研究 / レセプト |
Outline of Annual Research Achievements |
1.データ管理システムの整備 前年度の検討で大規模なデータを扱うことのできるデータ管理システムを、UNIX系ワークステーション等で実績のあるフリーウエアのMySQLを用いることに決定した。岡山大学病院新医療研究開発センターのデータセンター内にメインメモリ128GBを搭載したパーソナルコンピュータにMySQL5.7を準備した。OSはセキュリティーとメンテナンスを考慮してWindows10の64bit版を用いた。このコンピュータにMDCデータベースから得られたデータを取り込み保存する環境を整えた。また、データの抽出や並べ替えなどの操作は、ODBC接続したMicrosoft Accessで行うため、ODBCのインストールと接続確認を行った。 2.レセプトデータベースを用いた疫学研究 研究テーマの検討を行い対象疾患を前立腺癌としてJMDCにデータ提供を依頼した。データは平成30年1月15日に岡山大学病院へCD-Rの形で提供され、データの可読性は確認した。データセットを解析するために、統計解析ソフトウエアであるStata/ MP 15(2-core)を購入した。このバージョンは、列数120,000、データの行数1兆995億で、本研究で扱うデータの解析には十分対応できる仕様である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ管理システムのバージョン選択と、データ管理用のハードウエアが対応しているかどうかの確認作業、ソフトウエアの準備までは実施できたが、研究テーマとしての対象疾患の選定に若干時間を要した。電子カルテデータとの比較を行うために十分な症例数を確保できるかどうかを検討したことも時間がかかった理由である。現時点では対象疾患を決定し、データの提供を受けているので、データの取り込みを行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
主任研究者が札幌医科大学に異動したので、札幌医科大学の電子カルテデータを用いた観察研究の倫理申請を行い、承認後平成29年度に予定していた研究計画にしたがって観察研究を実施する。またレセプトデータをデータベース管理システムに取り込み、疫学研究を実施する。加えて、平成30年度に計画していた他の疾患(内科疾患)での研究を実施し、妥当性検討の結果をまとめる。
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Causes of Carryover |
レセプトデータベースの提供を受けた時期が平成30年1月であったため、データの取り込み作業を平成30年度内におこなうことができなかった。そのため、バックアップファイルを保存する外部記憶媒体を購入する必要がなくなり、執行額が減少した。そのため次年度使用額が生じた。平成30年度にはデータの取り込み、バックアップファイル作成が必須であり、昨年減少したと同額の増額が必要で、本年度確実に執行する。
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