2017 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチの関節破壊と寛解休薬後再燃リスクを予測する画期的バイオマーカーの探索
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16K08956
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
平田 信太郎 広島大学, 病院(医), 講師 (90525461)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
産業医科大学第1内科学講座において収集した生物学的製剤使用RA患者コホート(First Registry)のデータベースおよび保存血清を用いて、MBDA, 14-3-3η, collagen degeneration productsを中心に、van der Heijde’s modified total Sharp score法による関節破壊評価との関係性の検証を行った。 1. バイオマーカーによる関節破壊予測の可能性の検証 上記コホートでMBDA, 14-3-3η, collagen degeneration productsを中心に、van der Heijde’s modified total Sharp score法による関節破壊評価との関係性の検証を行い、当該バイオマーカーが関節破壊の程度を予測・反映しうることを明らかにした。 2. 関節破壊予測を可能な新規バイオマーカーの探索 上記1.と並行して、関節破壊予測可能な新規バイオマーカーを、サイトカイン・サイトカインレセプター、接着分子、プロテイナーゼ、および代謝マーカーを中心に探索を進め、III型コラーゲンMMP分解産物(C3M)およびIII型プロコラーゲン(ProC3)が関節リウマチにおける線維化のマーカーとなりうることを示した。 また、広島大学病院リウマチ・膠原病科における早期関節RAレジストリの構築を開始した。このレジストリでは、RAを診断確定時ないし抗リウマチ薬による初回治療開始時において登録し、登録時および24週、52週における臨床データ(年齢、性別、罹病期間、疾患活動性、機能障害、合併症、治療内容、有害事象など)、手足レントゲン画像、ならびに血清保存を行い、新たにTGF-β, Activin Aなどの新規血清バイオマーカーとしての可能性と意義について検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MBDA, 14-3-3η, collagen degeneration productsなど、バイオマーカーによる関節破壊予測の可能性の検証、ならびに、関節破壊予測を可能な新規バイオマーカーの探索、については、概ね当初の目的とする研究結果が得られたため、現在論文化、投稿準備を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
産業医科大学第1内科学講座におけるMBDA, 14-3-3η, collagen degeneration productsなど、バイオマーカーによる関節破壊予測の可能性の検証、ならびに、関節破壊予測を可能な新規バイオマーカーの探索、については、概ね当初の目的とする研究結果が得られたため、現在論文化、投稿準備を進めているところである。 また、広島大学病院リウマチ・膠原病科における新しい早期関節RAレジストリの構築については、今後200-250例の新規RA患者の登録と、質の高いデータベースの構築を目指し、広島県内関連医療機関と連携し多施設共同研究の体制を整備する予定である。これらの臨床データベースを用い、早期未治療RAにおけるMBDA, 14-3-3η, collagen degeneration productsの臨床的意義を明らかにするとともに、新たにTGF-β, Activin Aなどの新規血清バイオマーカーとしての可能性と意義について検討を行う予定である。
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