2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of complementary genetic testing system for Mendelian genetic disease and social implementation in genetic medicine
Project/Area Number |
16K08980
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
新井田 要 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (40293344)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 遺伝子検査 / 体細胞モザイク / スプライシング変異 / CHIPS 法 / COLD PCR法 / MugCap法 / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
COLD-PCR法の至適化を行い、いくつかの遺伝子変異で変異アレルの濃縮、モザイク変異の検出は可能であったが変異のパターンや周辺DNA配列により結果は大きくばらついた。これは変異を含むDNA配列に依存して、変異アレルを分離するための至適な変性/アニーリング温度が異なる事に起因すると考えられた。従って、本法においては各変異に対する個別の至適化が必須となり、単一プロトコールによる低頻度モザイク検出は困難であると結論された。解決のための代案として次世代シークエンサー(NGS)を用いた網羅的解析法を考案した。NGSを用いた遺伝子診断は、一般には高価となるが Long PCR baseとし、イルミナ社のNexteraを用いてライブラリー作成を行う事で、安価に解析可能である。15~20KbのAmpliconで解析遺伝子領域をタイリングすることで塩基置換のみならず、大欠失等の構造変異も同時検出可能である。またAmpliconに多型が存在しない場合には、さらに大きなレベルの欠失が存在する事が予想され、これを昨年度までに開発したMugCap法にて確認できることを示した。さらに、TSC1/2に関しては、白血球RNAで全長mRNAのRT-PCRが可能であり、これも同様にNGSの系でライブラリーを作成する事ができる。Indexを変えることで複数検体に関して、特定遺伝子のイントロンを含めた全DNA配列と全mRNAを一度に解析する事ができ、その成果として、TSC1の深部イントロン変異によるスプライス異常の家族例を報告した(Shoji et al. 2019)。また、NGSの特性を生かしdepthを増やすことで癌の生検材料においてSMAD4の1%のモザイク変異を検出し得た。Long PCR baseのNGS解析は、特定遺伝子の遺伝子診断において網羅的な解析を安価に提供でき、本研究課題の目的は達成された。
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Research Products
(9 results)