2018 Fiscal Year Annual Research Report
Role of BEGAIN for central sensitization in the spinal dorsal horn
Project/Area Number |
16K09001
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
片野 泰代 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60469244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 誠二 大阪医科大学, その他部局等, 客員教授 (80201325)
西田 和彦 関西医科大学, 医学部, 助教 (80448026)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | BEGAIN / 脊髄後角 / 神経障害性疼痛 / in situ hybridization / mRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
神経障害性疼痛では、触覚を強い痛みと感じる「異常」な感覚が生じる。申請者らは、この発症に関連する分子としてbrain enriched guanylate kinase associated protein (BEGAIN)を同定した。そして、本分子あるいはその発現細胞が神経障害性疼痛における病態発症に果たす役割を明らかにすることを目的とし解析を進行中である。 昨年度までに、BEGAINが、海馬CA1領域で、興奮性の入力を受けるシナプス後部に存在するタンパク質であることを免疫電子顕微鏡法にて明らかにしている。他方、BEGAINは脊髄後角では脊髄のIIi-IIIo層で限局したタンパクの発現パターンを示すことを免疫染色法にて確認している。そのことから、脊髄後角において特定の介在ニューロンへ発現し、BEGAIN陽性細胞が慢性疼痛時の脊髄内神経回路の形成に関与するのではと考えた。 これらの成果を踏まえ今年度は、脊髄におけるBEGAIN陽性細胞の同定としてBEGAINのmRNAをin situ hybridization法にて検出した。その結果、予想に反しBEGAINのmRNAは限局した層ではなく、広く脊髄の後角と前角にほぼ均一に認められていた。この発現パターンは、異なるRNAアンチセンスprobeで検証したAllen Brain Atlasでも同様の結果となっていた。これらの結果から、BEGAINのタンパク質としての発現には脊髄の層特異的な制御の可能性が考えられた。
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Research Products
(5 results)