2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K09012
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
李 鎔範 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10334658)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 乳児股関節 / 超音波画像 / 発育成股関節形成不全 / テクスチャ特徴 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は乳児股関節の超音波画像における診断支援システムの構築を主課題として取り組んだ.その基礎調査として,診断支援システムに必要な画像処理・解析方法を明らかにした.具体的には,昨年度の予備実験に基づいてテクスチャ特徴量および深層学習が本課題に対して有用であることを収集した画像データを用いた検証実験によって明らかにした.検証実験において超音波画像での股関節の状態を超音波検査士がGraf法に基づいて分類したとき,対象画像の31%がType I,63%がType IIa or Type IIb,6%がType IIc or Type Dであった.これをgold standardとしたとき,テクスチャ特徴量とsupport vector machineを用いて対象画像を分類したところ,分類精度は79.6%となった.同様に,convolutional neural networkを用いた深層学習による分類精度は74%であった.対象画像自体が超音波検査の術者に応じて変動することを考慮すると両手法による分類精度は良好であったと考えられ,両手法が本課題に対して一定の有用性を有していることが示された.これらの検証実験の結果は電子情報通信学会論文誌および医用画像情報学会雑誌にて論文として公表した.この継続課題としてGraf法に基づいて股関節状態の判断の基準となるアルファ角とベータ角を自動算出するアルゴリズムの開発に取り組んでいく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の研究実施計画であげた以下の項目についておおむね順調に進展している 1.成果発表:予備実験および検証実験の成果を論文として公表した 2.画像収集:目標であった合計100症例程度の画像データを収集した 3.研究調査:乳児股関節の超音波画像用診断支援システムに有用な解析法を検証実験により明らかにした また,当初予定には含まれていなかったが,乳児股関節の超音波検査用ファントムを購入し次年度課題のための設備を整えた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の研究計画・方法: 1.Graf法に基づく股関節状態の判断の基準となるアルファ角とベータ角の自動算出アルゴリズムの構築 2.乳児股関節の超音波検査の操作手技・撮影サポートシステム構築のための最適な画像処理・解析手法の検討 3.画像データ(静止画)の継続収集および超音波検査中の一連の動画像の収集 4.学会発表および論文による成果発表
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Research Products
(3 results)