2019 Fiscal Year Annual Research Report
尿中女性ホルモンおよびイソフラボン濃度とエストロゲン依存性婦人科疾患の関係
Project/Area Number |
16K09049
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
井手野 由季 群馬大学, 数理データ科学教育研究センター, 准教授 (60616324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 邦彦 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80282408)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 女性ホルモン / 尿中エストロゲン濃度 / 尿中イソフラボン濃度 / エストロゲン依存性婦人科疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は,本課題のエンドポイントであるエストロゲン依存性婦人科疾患(乳がん,子宮内膜症,子宮筋腫)について,既往および新規発生を検出するための調査を継続した.同時に,新規発生例の同定作業も継続し,この妥当性を検討した(論文作成中). また,これらの疾患を有する対象者における,尿中イソフラボン濃度および尿中女性ホルモン濃度や生活習慣との関連を検討すべく,データのクリーニングも継続した.とくに,女性ホルモン剤については,婦人科医の協力を得て,登録後10年間のデータを対象に,使用状況や使用期間をまとめ,これまでほとんどデータのない日本人女性におけるprevalenceを算出した(論文投稿中).また,サプリメントの利用状況に関してもまとめた(論文作成中). 研究機関全体の研究成果は,以下の通りである. 1) 尿中の女性ホルモン,イソフラボン濃度の解析:4,472名について,ダイゼイン,ゲニシテイン,グリシテイン,エクオールの濃度分析を実施し,日本人女性におけるエクオール産生/非産生のcut-off値を提案した.さらに55歳未満の参加者より732名を無作為抽出し,尿中E1,E2の濃度分析を実施し,尿中のイソフラボン濃度とE1およびE2濃度の関係について発表した. 2) 乳がん,子宮内膜症,子宮筋腫の発生調査:JNHS追跡調査データより,新規発生例の同定作業を継続中である.継続する研究課題において,尿中女性ホルモンおよびイソフラボン濃度とエストロゲン依存性疾患との関連を検討する予定である. 3) その他:女性ホルモン剤やサプリメントの使用状況,身体活動に関してまとめ,その成果を発表した.女性のライフコースという観点より無視することができない,閉経状態や子宮および卵巣の摘出術既往に関するデータなどのクリーニングを実施した.
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