2016 Fiscal Year Research-status Report
データマイニング手法による健診受診集団の保健事業立案のための効果的階層化の試み
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16K09062
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| Research Institution | Sapporo Medical University |
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Principal Investigator |
大西 浩文 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20359996)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 重幸 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (60253994)
赤坂 憲 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (70468081)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 特定健診・特定保健指導 / 保健事業 / 生活習慣病罹患ハイリスク者階層化 / データマイニング / 地域一般住民コホート |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は地域一般住民コホート研究のデータを用い、決定木分析やクラスター分析といったデータマイニング手法を応用することで健診結果に基づく生活習慣病罹患リスクと生活習慣や保健サービスへの期待等の情報により健診受診者集団を階層化することを目的としている。
平成28年度は高血圧罹患ハイリスク者を選別する決定木を作成し、複数出来るグループ（ノード）を分岐要因以外の危険因子をもとにクラスター化することで保健指導対象をいくつかの共通要因を持つ群に集約することを試みた。1994年の男女合わせた対象では、年齢50歳以上、正常高値血圧、γ-GTP中央値以上、空腹時血糖値100mg/dL以上を分岐とした決定木により感度68.2%、特異度71.1%で13年後までの高血圧罹患ハイリスク者の選別が可能となり、年齢<50歳のノード1、年齢≧50歳＋正常高値血圧ありのノード2、年齢≧50歳＋正常高値血圧なし＋γ-GTP中央値以上のノード3、年齢≧50歳＋正常高値血圧なし＋γ-GTP中央値未満＋空腹時血糖値≧100mg/dLのノード4、年齢≧50歳＋正常高値血圧なし＋γ-GTP中央値未満＋空腹時血糖値<100mg/dLのノード5の5群に分けて、分岐に用いられていない危険因子であるbody mass index, 中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロールと男性比率をもとに階層クラスター分析を行うと、ノード1，5の高血圧罹患リスクの比較的低い群が一つのクラスターにまとまり、ノード2、3, 4の3群がクラスター化された。ノード1＋5からは503名中168名で33%が高血圧に、ノード2＋3＋4からは497名中361名で72.6%が高血圧に罹患していた。肥満度や脂質異常などの危険因子の保有状況も近い集団となっていることから、保健指導を行う上でも効率的に介入を行うことが可能になると考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、まず継続中の地域一般住民コホート研究のデータを使用した横断・縦断的検討により決定木アルゴリズムを応用することで将来の生活習慣病罹患ハイリスク者をいくつかの要因で複数の小集団に分類する。ただ、決定木分析のみでは分岐により複数の集団が形成されることになり、実際に保健指導を行う場合にはそれぞれの小集団に合わせて異なる介入を検討するのは現実的ではない。そこで、第二段階として、決定木の分岐に用いられていない他の動脈硬化性疾患危険因子や保健指導の利用希望、食塩摂取量などの要素によってクラスター分類を行うことでグループ数を集約し、保健指導等の介入を考える上で効果的な階層化を行うことを目的としている。平成28年度には将来の高血圧罹患を予測する決定木モデルの作成を行い、できた複数の小集団を分岐に使用しない危険因子の特徴によってクラスター分類を行うことで、ある特徴を持つ集団へと数を絞ることによる効率的階層化の可能性について検討することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在の研究体制で予定通り研究が進んでいることから、引き続き現体制で研究を進めていく。また過去のデータベースに加えて新規健診データを加えたデータベースの更新や過去の受診者に対するイベント発生の有無について引き続きアンケート調査にて確認していく。決定木モデルの効率化について、枝分かれに用いる危険因子項目を複数変化させること、他のベースラインに当てはめた場合の検討なども行う予定である。さらに決定木には用いられない保健指導の利用希望の有無や食塩摂取量などの要素を用いたクラスター化についても検討していく予定である。
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| Causes of Carryover |
平成28年度はフィールドでの健診と検体検査を中心に研究活動を行ったことから旅費と検査委託費での使用が中心となったこと、またデータ入力に関しても冬に行う健診のデータは現地での保健活動が終了しなければ入力作業が開始できないものもあり、一部は今年度中に入力作業を始めることが出来なかったことからそれに係る人件費が抑制されて次年度使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究においては夏・冬と健診を行うことから収集するデータが多く、データ入力等に時間を要することから、次年度は健診、検査委託費に加えてデータ入力等に伴う人件費の増額が見込まれている。平成29年度には、人件費、検体測定委託費、学会参加旅費等としての使用を予定している。
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Research Products
(1 results)
