• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

正常者のMRI大脳白質所見に影響を及ぼす健康阻害因子に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16K09064
Research InstitutionUniversity of Shizuoka

Principal Investigator

荒井 孝子  静岡県立大学, 看護学部, 教授 (90405580)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松浦 明美  静岡県立大学, 看護学部, 助教 (20721533)
武田 英孝  国際医療福祉大学, 臨床医学研究センター, 教授 (70245489)
池田 俊也  国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (90193200)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords脳ドック / 大脳白質病変 / 高血圧
Outline of Annual Research Achievements

平成24年10月2日から平成27年4月30日の期間に、A検診施設で実施されている人間ドッグで脳ドッグを受診した5,647名のうち、1,262名を除外し4,385名を対象とした。MRI画像はFLAIR、T1、T2強調画像について解析した。深部皮質下白質病変(DSWMH)のグレードと個数を判定し、各因子(年齢、糖尿病・慢性腎不全・高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症の既往の有無、空腹時血糖、HbA1c、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、nonHDLコレステロール、中性脂肪、eGFR、尿酸、喫煙の有無、収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、平均血圧、BMI、メタボリックシンドローム)との関連・影響を検討した。
深部皮質下白質病変(DSWMH)グレードとの関連因子として認められたのは糖尿病・高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症の既往の有無、空腹時血糖、HbA1c、総コレステロール、中性脂肪、eGFR、喫煙の有無、BMI、メタボリックシンドロームであった(p<0.05)。その中で特にDSWMHに影響を与える因子は年齢であり、次いで血圧であることが示された。血圧の中でも収縮期血圧と高血圧症の既往が影響因子として挙げられたが、血圧分類や高血圧症の既往の有無別に年代ごとのDSWMHグレードの分布や平均値を見ると、受診時の一時的な血圧値よりも高血圧症であることが大脳白質病変に影響していることが示された。さらにDSWMHは40~50歳台を境に急速にその数が増え、白質病変のグレードも高くなることが示された。
大脳白質病変の進展が認知機能の低下に関係することが以前から指摘されており、国民がより健康長寿を果たすためには大脳白質病変とこれらのリスク因子を予防することが重要であることを警鐘する重要な知見である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成21年4月~平成27年3月までの人間ドック時に脳ドックを受診した者10,812例のうち、平成24年10月2日から平成27年4月30日の期間に脳ドッグを受診した5,647例までの画像解析が進んでおり、その分析結果において、受診者の年齢、血圧、既往歴、生活習慣が関連することを示唆するための十分なデータが得られている。研究代表者および共同研究者や連携研究者と話し合いながら研究を進められる環境も整ってきている。MRI画像分析には時間と判断力が必要であり、1年目の研究の進捗状況としてはおおむね順調であると考える。データの解析も順調に進み、有意な研究結果が得られたことから、これまでの研究結果を2017年8月の日本人間ドック学会総会に発表する予定である。

Strategy for Future Research Activity

平成29年度は、平成28年度からの画像解析データの分析を継続して進めることが重要である。一方、異なった面からの見当も重要であると考えている。従って、当初の予定通り、解析の対象のうち毎年あるいは数年の間隔で繰り返し脳ドックを受診している複数受診例を取り出し、経年的に白質所見がどのように変化してその程度が進展していくかを明らかにする。白質の経年変化に最も影響する健康阻害因子が、28年度に研究して得られた因子と同一であるか或いは別の危険因子が関与しているかを明らかにしていく。
また、正常治療群、正常リスク群、真の正常群の3群で、白質所見数の増加に違いがあるかも明らかにして、どの健康阻害因子が最もこの所見に影響するかを明らかにしていく。特に血圧の治療がされている群と、個人の判断で治療に入らず未治療で経過観察されてきた群との間に差があるかなども見当する予定である。
更には、動脈硬化程度を明らかにできる頸動脈病変と関係にも研究を進めていく予定である。

Causes of Carryover

研究代表者は、平成28年度に交付された研究費について、研究分担者に対して分担金を配分した。しかし、当該研究者は研究の進行状況に合わせ、平成29年度分担金と合算をして使用したいという意向をもっているため、結果として平成29年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成29年度に行う学会発表における旅費の支出および研究を実施するにあたっての少額備品等を購入する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 正常者の大脳白質における深部皮質下白質病変に関する研究 -第1報- 既往歴を含む人間ドックデータからみた影響2016

    • Author(s)
      朝倉佳菜、荒井孝子、松浦明美、長谷保菜、武田英孝、天野隆弘
    • Organizer
      第57回日本人間ドック学会学術大会
    • Place of Presentation
      ホテルブエナビスタ(長野県・松本市)
    • Year and Date
      2016-07-28
  • [Presentation] 正常者の大脳白質における深部皮質下白質病変に関する研究 -第2報- 人間ドックデータからみた生活習慣病に係わる因子の検討2016

    • Author(s)
      長谷保菜、荒井孝子、松浦明美、朝倉佳菜、武田英孝、天野隆弘
    • Organizer
      第57回日本人間ドック学会学術大会
    • Place of Presentation
      ホテルブエナビスタ(長野県・松本市)
    • Year and Date
      2016-07-28

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi