2016 Fiscal Year Research-status Report
梅摂取習慣が腸内細菌叢と免疫能・消化器疾患に及ぼす影響の検討
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16K09066
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
前北 隆雄 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10326358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一瀬 雅夫 帝京大学, 医学部, 副院長 (50143425)
宇都宮 洋才 和歌山県立医科大学, 共同利用施設, 准教授 (60264876)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 梅 / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
クロスオーバー比較試験を行う。A群とD群、各50名を外部委託にて乱数表を用いてランダム化して(外部委託機関) 25名ずつの2群とし、各被験者に梅エキス(UME AQUA 6mL/回 1日2回 朝・夕)とプラセボ(UME AQUAより梅エキス抜いたジュース成分 6mL/回 1日2回 朝・夕)を、時期を互いにずらして投与し評価する。 評価項目は、腸内細菌叢、有害事象(下痢・アレルギー・胃部不快感などなど)、血中サイトカイン、トリグリセリド値、総コレステロール値とする。 本年度までに、同意書を収得、食生活や内服歴などに関してアンケートを実施 梅エキス服用後とプラセボ服用ごの便を採取、ヘリコバクター感染や総コレステロール・中性脂肪などに関しての血液検査を施行した。便に関しては腸内細菌検査を実施する予定である。 大腸疾患の発病メカニズムは依然不明点が多い。腸内細菌叢は胃酸分泌により制御されているという知見、そして大腸癌の発生に腸内細菌が関与するという報告がある。近年の大腸腫瘍性病変の増加の主要因として、高脂肪食・低繊維食など食習慣の変化が挙げられているが、食習慣の変化と腸内細菌叢がどのような関係があるかは解明されていない。梅は古来より「体によい」といわれ、Hpの働き失われる効果が確認され科学的に効果が解明されてきている。 これらの点をふまえ、本研究では、腸管内腔環境を構成する主要因子である腸内細菌叢に着目し、胃酸分泌動態と腸内細菌叢の関係を把握し、梅エキス投与による腸内細菌叢に与える影響、血中サイトカイン値の変化についてクロスオーバー試験にて検討する。梅エキス投与による腸内細菌叢・免疫能改善が証明されれば、病変の発生を予防する広大なる戦略構築に貢献する一助となることが予測され、健康増進に大きな福音となることが考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者からの同意文書の収得や検体採取はおおむね順調
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Strategy for Future Research Activity |
冷凍保存している便の腸内細菌を次世代シークンサーによる細菌叢解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度中にできれば便の腸内細菌叢の解析まで施行も考えていたが、本解析を次年度に施行することとした
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に次世代シークエンサーによる腸内細菌叢解析を施行する予定である
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