2017 Fiscal Year Research-status Report
アイ・トラッキング(視線追尾)を用いた新しい認知症検出技術の開発
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16K09082
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
川口 和紀 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 講師 (00508468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 恵子 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (10440695)
高橋 宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 研究員 (10750581)
刑部 恵介 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (30290167)
山崎 一徳 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 助教 (30733399)
鈴木 めぐみ 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 准教授 (40387676)
北口 暢哉 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 教授 (70508077)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 視点計測 / 認知症 / 検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.視点計測のための眼鏡型またはゴーグル型のデバイスを装着することなく、裸眼(または視力矯正用のためのメガネを装着)状態での自然光環境下で30Hzのサンプリングレートにて両眼の視点計測を2重カメラにより瞳孔の明暗を感知できるデバイスを用い健常人での視点計測(1固定オブジェクト)を行い計測データの取得と確認した。 2.オブジェクトに対して注視状態となるまでに時間を要することが判明した。即ち、オブジェクト注視の指示からすぐに計測を開始しては、オブジェクトに対しての視点移動度に影響があり、偽低値を示す懸念が生じたため、被検者には視線移動度の安定までに20秒間オブジェクトを凝視してもらった。その後、①3語記憶の課題を提示し、10秒間記憶のための時間を与えた後、計算課題(100から一桁の引き算を5回繰り返す)を行い、その後3語の再生をさせ、この再生時の視点移動度を計測した。続けて②5語記憶も3語記憶と同様に行った。その結果、3語再生時の視点移動度はX軸方向22.8±14.4、Y軸方向21.4±6.7に対し、5語再生時の視点移動度はX軸方向156.8±110.5、Y軸方向88.1±52.0であった。(n=3) n数は少ないものの、記憶単語数を増加させる、すなわち短期記憶負荷を掛けることによって、視線の移動度が増加している可能性が示唆された。今後は被検者を増やし、年齢層別解析を行い、若年健常人、健常人、認知症患者、MCI患者に同様の試験を行い検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
①視点計測集計用プログラムの作成に予想外の時間を要した。 ②ヒトを対象とした研究のため倫理委員会への承認に時間を要し予備実験の開始が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は被検者を増やし、年齢層別解析を行い、若年健常人、健常人、認知症患者、MCI患者に同様の試験を行い検討する予定である。
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Causes of Carryover |
H29年度は対象とした被検者には謝礼が必要としなかったこと、多人数を対象とした検査を見合わせたことで視点計測機器の購入を見送った。H30年度は対象者の規模に見合った機器の購入を計画している。
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