2017 Fiscal Year Research-status Report
網膜色素変性患者の生活の実態と心理・社会的背景要因に関する研究
Project/Area Number |
16K09086
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Research Institution | Takarazuka University |
Principal Investigator |
日高 庸晴 宝塚大学, 看護学部, 教授 (40513586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦尾 充子 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (10447972)
小杉 眞司 京都大学, 医学研究科, 教授 (50252432)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Web調査 / 網膜色素変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、網膜色素変性患者の生活実態とその心理・社会的状況を明確化すると共に、実態に即した支援体制の構築への提言である。網膜色素変性は進行性・難治性・遺伝性の視覚障害であり治療研究の進歩は過渡期にある。患者の心理・社会的適応に着目した研究はいくつかあるが、その多様性や心理・社会的状況に即した支援体制の構築を目指した研究はほぼ見当たらない。研究代表者と研究分担者は平成26年度までの3年間、挑戦的萌芽研究の研究分担者として当該疾患の患者を対象に質的研究とWebによる量的研究によって、患者の再生医療への期待や思い、認識を明確化した。本研究はその継続研究として位置付け、改めてWeb調査を実施すると共に、疾患特性に基づく患者のニーズに合った医療現場への情報提供を試みる。これは、患者と遺伝カウンセラーや医療提供者(眼科医や視能訓練士、看護師など)双方に有用な支援体制の構築に資すると考える。 研究1~2年目は、量的調査に資するために国内外の先行研究の検索等、患者自身や遺伝カウンセラー等医療従事者を対象にヒアリングを行うことにより情報収集をした。また、研究代表者・研究分担者がこれまでに関わりのあったインタビュー調査、量的研究、臨床経験における知見を整理し、質的データのコード化を行い、量的調査実施のため質問票原案をまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内外の先行研究を整理するとともに量的研究の実施に備え、患者自身や遺伝カウンセラー等医療従事者のヒアリングを経て、質問票原案を開発した。同時に次年度実施予定のインターネットによる量的研究の実施に備え、システム開発やセキュリティ保守業務の委託先について情報収集した。
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Strategy for Future Research Activity |
患者当事者からのヒアリングをさらに実施し、質問票を完成させる。また、研究参加者を募る方法の一つとして、患者会などに研究実施のお知らせをするなど、サンプリング方法とその戦略について情報収集・検討したうえで、インターネットによる量的研究(インターネット調査)を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
Web調査を実施する予定であったが、質問紙の開発がやや遅れており、調査の実施を次年度に繰り越すこととなった。 継続的に実施する患者当事者への研究協力謝礼およびWeb空間において実施する調査に使用予定である。
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