2017 Fiscal Year Research-status Report
発達障害傾向、愛着パターン、プレゼンティーズムと職場・学校不適応及び抑鬱との関連
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16K09105
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
鈴木 知子 国際医療福祉大学, 医学部, 助教 (60728682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮木 幸一 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (20327498)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発達障害 / 発達障害傾向 / 自閉症特性 / ADHD傾向 / プレゼンティーズム / メンタルヘルス / 不適応 / 生産性 |
Outline of Annual Research Achievements |
大学学生対象の調査に関しては、本大学における公衆衛生学、精神医学、学生相談室の先生方との研究協力において実施した。そして、約500人の学生に調査参加頂いた。現在、解析実施中である。また、対象学生に調査票の回答をしてもらう以外に調査に協力頂いたことに対する還元、フィードバックとして、メンタル面においてリスクが高いと思われる学生に任意での学生相談室への相談の呼びかけを第1回調査対象の学生に行った。残りの学生に対しても準備中である。 発達障害傾向として当初はその内の自閉症特性のみの着目を計画していたが、もうひとつの大人の発達障害傾向として問題となっている注意欠如・多動症(ADHD :attention-deficit hyperactivity disorder)傾向にも着目し、日本国内でも世界的にも使用されている成人ADHDスクリーニング用の自記式調査票ASRS(Adult ADHD Self-Report Scale)も追加して調査を行った。そして、現診断基準DSM-5による改訂版(DSM-5版ASRS)が今年2017年5月に原著者のKessler教授らにより公表された(JAMA Psychiatry. 2017)ため、原著者の許可のもと、日本語訳を作成し調査票に含めた。 発達障害者の支援をされている、協会理事長、発達障害支援団体代表理事、クリニック院長、社会福祉法人役員、社会福祉士、産業保健師、精神保健福祉士などの方々のインタビューを行い、支援をする時に心がけていること、もどかしい点など、支援する立場からの意見を伺い、今後の研究への。 収集したデータ解析については順次実施中であり、テーマごとに完成次第、学会発表、論文化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した大学生の調査を今年度、同意率約80%、約500人もの学生に実施することができたのは大きな成果と考える。 また、得られた成果の学会発表、論文化も行え、研究成果の公表の場として、また、啓蒙活動の一環として講演会の開催を行えたことも大きな成果と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、調査が終了し完成しているデータセットを用いて、まだ、解析を行っていないテーマについて順次、解析を行い、学会発表、論文化を進めて生きたい。また、働いている一般労働者を対象に、新たなリサーチクエスティオンを解明するために、発達障害傾向とメンタルヘルスなどの関連について調査を検討している。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた働いている人を対象とした調査をもう少し内容を濃いものになるように研究計画をさらに練るために、その予算を次年度に回した。
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Remarks |
・日本産業衛生学会 自由集会 産業疫学研究会 テーマ:プレゼンティ―ズムおよびアブセンティーズムの疫学的評価 演題 WHO-HPQによるプレゼンティーズム評価と発達障害との関連 ・テーマ:WHO-HPQ最新論文の紹介とADHDに関する話題 場所:国際医療福祉大学青山キャンパス ・テーマ:幸福度とプレゼンティーズム ---働くことと幸福について--- 場所:紀尾井タワー
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Research Products
(5 results)