2017 Fiscal Year Research-status Report
超微量分析法を基盤としたアレルギー誘発・増悪物質が有する経世代免疫毒性影響の解明
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16K09113
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
角谷 秀樹 摂南大学, 薬学部, 助教 (00581414)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 環境保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の環境汚染物質に関する毒性研究の多くが、高濃度で単回投与し、その投与量に対する比較的短期間の毒性に関する報告であり、現実の汚染レベルにおける長期間かつ低濃度曝露の研究に関する知見は極めて乏しい。乳児から若年者までの健康影響に関しては、現在、環境省の「エコチル調査」により、検討されてはいるものの、ヒトの一生涯に亘った健康影響に関する知見を得ることは上記調査では困難であることが推察される。従って、本研究では、旧来の動物実験における投与量情報のみに由来した免疫毒性評価法とは異なり、免疫反応関与の標的臓器・組織中の化学物質の超微量分析法を基盤とした、新規の経世代的免疫毒性評価法を構築することにより、未解明なアレルギー疾患の解明、具体的には、アレルギー誘発・増悪物質による次世代への健康影響について検討することを目的とした。平成28年度では、種々の健康有害物質を成獣期もしくは授乳期の母獣に投与することで新生仔の免疫機能を撹乱することを明らかとした。さらに、平成29年度では、この作用がサイトカインの産生量に依存することを明らかとした。平成30年度では、より詳細な健康有害物質の新生仔の免疫機能へ及ぼす影響について評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、新生仔の免疫機能を撹乱影響をサイトカインレベルでの解析を行うことを目的として検討してきた。その結果、種々のサイトカイン量が変化することを見出した。従って、当初に予定したいた研究通り、概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
近年、母親のほか父親を介した次世代影響が報告されつつあるもの、その情報は未だ乏しいことから、雄親に化学物質を曝露させた場合の仔マウスにおける化学物質蓄積量を定量する。6週齢の雄マウスに化学物質を4週間 (投与期間は適宜変更する)、毎日経口投与し、その後、化学物質を曝露させていない雌マウスと交配させる。その後、仔マウスを通常飼育し、検討A-1に準じて、親マウス若しくは仔マウスの各臓器・組織 (血液、母乳、胸腺、脾臓等) 中の化学物質総蓄積量を、検討Bに準じて、仔マウスにおける抗原特異的な抗体価やサイトカイン量、各種リンパ球のポピュレーション解析を行う。
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Research Products
(15 results)