2016 Fiscal Year Research-status Report
薬物治療における意思決定プロセス分析による医療安全の向上に関する研究
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16K09187
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
渋谷 昭子 日本大学, 医学部, 助教 (20611619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根東 義明 日本大学, 医学部, 教授 (00221250)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 医療安全 / インシデント分析 / 意思決定 / 思考過程 / 薬物治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、薬物治療に関する医療安全の問題について意思決定プロセスに着目し、医師、看護師の感情、情報と時間の視点から分析して可視化することにより、医療安全への問題解決方法を提案することである。平成28年度に実施した内容は下記のとおりである。 1. 薬物治療における投薬と与薬の行為の分析 (1). 薬物治療における分析対象を、医師の投薬、看護師の与薬とし、それぞれについて行為を抽出した。(2). 医師、看護師において、薬物治療に関連する一つ一つの行為について思考の段階からの行為を明確にして抽出した。 2. 世界的に見た情動行動分析研究成果の調査と意思決定プロセスに影響する感情、行為についての調査 (1). 情動行動、特に意思決定に影響を与える感情の分析に関する研究等について、世界的に見た心理学や経済学分野での研究成果や書籍を調査した。(2). 思考プロセスと行為について、それを行う前の意思決定プロセスと意思決定に影響する医療者の感情を抽出した。 3. 意思決定プロセスにおける感情、抽出した行為との連関についての分析 (1).意思決定における感情と行為との連関を分析し、マトリックステーブルを作成した。 平成29年度は、以上の結果をもとに、実際の医療事故とヒヤリハット事例を用いてDMPP(Decision Making Process for Prescription)マップを構築する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度の研究計画として立案した、薬物治療における医師の投薬行為、看護師の与薬行為の分析、情動行為、特に意思決定プロセスに影響を与える感情に関する世界的な研究成果についての調査、そして、意思決定プロセスにおける感情と行為との連関を分析しマトリックステーブルの作成の検討を行っており、おおむね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の結果をもとに、財)日本医療機能評価機構で公開している「医療事故報告書」「薬局ヒヤリハット事例集」等の実際の報告書データを用いて、薬物治療における医療事故とヒヤリハット事例を抽出し、薬物治療における行為とそれを行うための意思決定プロセスにおける感情との連関を分析することに重点をおき、DMPPマップを構築する予定である。研究計画に大きな変更は無い。
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Causes of Carryover |
平成28年度は、予定していた国内外の学会等参加について日程調整が折り合わず、参加できなかったこと等により旅費の次年度使用が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、スケジュール管理を徹底し、成果発表のための国内外の学会等への参加や、調査・情報収集のための打ち合わせへの参加の回数を増やし、計画に沿った旅費の使用を行う。
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