2017 Fiscal Year Research-status Report
バランス保持能力と規則遵守評価を用いた簡便な転倒危険度評価法の開発と臨床応用
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16K09191
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
寺西 利生 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 教授 (90387671)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 転倒 / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、これまで、転倒危険度評価であまり重要視されてこなかった、バランス保持能力評価とメタ認知、衝動生、記憶といったadherence (規則遵守) 評価を組み合わせて、入院初日にベッドサイドで実施可能な簡便な転倒危険度評価法を開発すし、回復期リハビリテーション病棟で多く発生する入棟から14日以内の転倒を予測し転倒を減らすことである。 研究2年目である本年度は、研究1年目に開発した、adherence (規則遵守) 評価である、メタ認知(SIDE levelを実際に行う前に、患者自身のメタ認知によって予測する)、衝動性 (遠慮がち・せっかち・我慢できないを家族等から聴取) 、記憶と指示遵守(「今回の検査が全て終了し、私の姿が見えなくなったらナースコールを押して検査が終わりました。と伝えて下さい」と指示し、実行可能かの行動評価)、衝動性(「前を向いたまま、振り返らないで下さい」と指示し、後方で鈴の音を鳴らし振り向かいないで居られるかの行動評価) によるadherence (規則遵守) 評価とSIDE levelのデータを取得し、解析を行った。 まず、入棟14日以内に転倒した群と、転倒しなかった群の2群に分け、上述のSIDE levelとadherence評価で差があるかを検討した。現在までに解析が解析が終わった結果では、入棟14日以内の転倒群と非転倒群間では、SIDE levelと記憶と指示遵守項目で差が認められた。また、転倒例のSIDE levelは2bまでで、バランス保持能力の高い例では転倒の発生はなかった。 今後、SIDE levelとメタSIDE levelの差やadherence評価項目の組合せなど様々な検討を行い、予測の精度向上に努めるとともに、合わせて転倒例の詳細な検討を行い結果を臨床にフィードバックを行い転倒の減少があるか検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度にadherence評価のデータ取得は終了し、SIDEとadherence評価によるデータ解析を開始している。 adherence評価を、メタ認知(SIDE levelを実際に行う前に、患者自身のメタ認知によって予測する)、衝動性 (遠慮がち・せっかち・我慢できないを家族等から聴取) 、記憶と指示遵守(「今回の検査が全て終了し、私の姿が見えなくなったらナースコールを押して検査が終わりました。と伝えて下さい」と指示し、実行可能かの行動評価)、衝動性(「前を向いたまま、振り返らないで下さい」と指示し、後方で鈴の音を鳴らし振り向かいないで居られるかの行動評価)に設定したが、回復期病棟入棟14日以内の転倒群、非転倒群間で差が認められた項目は、指示遵守のみであった。また、転倒群は、SIDE level2bまでで、SIDE level3以上のバランス保持能力の高い例では転倒の発生はなかった。 adherence評価による予測が良好でないため評価精度が上がる組合せ等をできる限り検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、adherence評価の陽性の数や組合せ、SIDE levelとメタSIDE levelの差など様々な解析を行い、評価精度を上げるように検討するとともに臨床へのフィードバックを行い、改良を加えていきたい。
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Causes of Carryover |
研究の解析結果が十分でないため、次年度も解析を継続して行うため
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