2017 Fiscal Year Research-status Report
レム睡眠行動異常のレビーおよびアミロイドの拡がりを画像で捉える
Project/Area Number |
16K09228
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小林 良太 山形大学, 医学部, 助教 (80643189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川勝 忍 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00211178)
林 博史 山形大学, 医学部, 准教授 (00333956)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | レム睡眠行動障害 / レビー小体型認知症 / ドパミントランスポーターイメージング / MIBG心筋シンチグラフィー / アミロイドPET / 脳血流SPECT |
Outline of Annual Research Achievements |
レビー小体型認知症(DLB)の前駆状態とされるレム睡眠行動異常(RBD)17例に対し、1)MIBG心筋シンチグラフィーによる心臓交換神経終末の変性の有無、2)MRIのVoxel-based mophometry(VBM)による背側脳幹萎縮の有無、3)イオフルパンSPECTによる黒質線 条体節前ドパミン機能の低下の有無、4)脳血流シンチグラフィーによる視床の血流低下の有無を検討した。それぞれを1)末梢神経、2)脳幹、3)基底核、4)視床のどのレベルにレビー病理が及んでいるかの指標として、DLBの超早期診断におけるMIBG心筋シンチグラフィーやイオフルパンSPECTの意義について検討した。現在までのところ、RBD18例中16例でMIBG心筋シンチグラフィー、イオフルパンSPECTでいずれか、または両方の異常を認めた。イオフルパンSPECT、MIBG心筋シンチグラフィーともに異常を認めた症例が6例、MIBG心筋シンチグラフィーのみ異常を認めた症例が9例、イオフルパンSPECTのみ異常を認めた症例が1例であった。 やはり、RBD症例においては、MIBG心筋シンチグラフィーの方がより早期に捉えられる可能性が示唆された。また、18例中9例にPiB-PETを施行したが、9例中集積なしが8例、集積の疑いが1例であった。1年間の経過観察において、イオフルパンSPECTのみ異常であった症例は、多系統萎縮症を発症した。MIBG心筋シンチグラフィーのみ異常であった9例のうち、1年後のイオフルパンSPECTを6例で施行できたが、うち1例が集積低下した。PiB-PETを施行し陰性であった8例のうち6例で1年後の検査を施行したが、陰性所見であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで17例のレム睡眠行動異常の症例が本研究に参加した。参加症例に対し、ドパミントランスポーターイメージング、MIBG心筋シンチグラフィー、PiB-PETを施行した。本年度は、レム睡眠行動異常のみの被験者は増えなかったため、研究目標人数である20名に達しなかった。しかし、目標数までわずかであるためおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もRBD症例の蓄積に励むとともに、ドパミントランスポーターとMIBG心筋シンチグラフィー、脳血流SPECTをすべての症例で全検査を行えるよう推進し、またPiB-PET施行の依頼を推進していく。
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Causes of Carryover |
国際学会で発表する予定であったのが所用で参加できず、翌年度に参加予定としたため。
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