2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of the rectal administration of pregabalin
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16K09236
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
間宮 敬子 信州大学, 医学部附属病院, 教授(特定雇用) (80231603)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | プレガバリン / ラット / 注腸 / 神経障害性疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究の目的はプレガバリンの注腸投与が神経障害性痛を改善することを証明することである。神経障害性痛モデルは、一側の坐骨神経を結紮するPSNL (Partial sciatic nerve ligation)を用いた。セボフルラン麻酔下に、雄性SDラットの左大腿皮膚を切開後、坐骨神経を8-0シルクで1/2から1/3結紮した。筋層、皮膚は5-0ナイロン糸で3針縫合した。神経障害性痛モデル作製14日目にvon Frey フィラメントを用いた行動学的テストにて痛覚過敏であることを確認後、ラットを3群に分けプレガバリン6mg/kg、12mg/kg をそれぞれ0.5 mLの生理食塩水で溶解し注腸投与した。対照群は、生理食塩水0.5mLを注腸投与した。投与後30分、60分、120分後に行動解析を行った。 機械刺激に対する逃避閾値測定は、両側の後肢足底表面をvon Frey フィラメントで刺激した。up-down法を用いてフィラメント強度2.0gから開始し、50%逃避閾値を測定した。Dynamic weight bearing (自発痛の観察)は、両足圧力差痛覚測定装置 (Dynamic Weight Bearing test®,BIOSEB,France)を用いて、外部設置カメラと足元に設置したセンサーパットにより、自由行動下での四肢が支える体重比を測定した。 プレガバリン投与120分後の侵害性機械刺激に対する逃避閾値は、対照群と比較して有意に上昇した。患側・健側の体重比は、プレガバリン投与60分後に、生理食塩水群と比較して12mg/kg投与群で有意に上昇した。全体重に占める患側の体重比は、プレガバリン投与60分後に生理食塩水群と比較して12mg/kg投与群で有意に上昇した。以上よりラットにおいて、プレガバリンの12mg/kg注腸投与は神経障害性痛を改善することが示唆された。
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