2018 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of miR-301a in aging, metabolic syndrome and carcinogenesis
Project/Area Number |
16K09242
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
藤田 浩二 香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50749421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 勉 香川大学, 医学部, 教授 (30335848)
森下 朝洋 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (60423430)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | microRNA / Transgenic mouse |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢と悪性腫瘍は,ゲノムDNAの異常及び遺伝情報の転写翻訳の過程(epigenetics)の異常を介して密接に関連していることが指摘されている.また,人口の高齢化に加えて,悪性腫瘍のリスク因子であるところのメタボリック症候群も増加している.加齢,メタボリック症候群と両者を背景とする発癌メカニズムの解明が現在の課題となっている. 申請者らは2014年に,ラット肝臓の加齢と相関するmiRNAとしてmiR-301aを同定している.また予備的実験にて,マウスの非アルコール性脂肪性肝炎の発症とmiR-301aとの相関を示すデータを得た.さらに,外科的に切除されたヒトの消化管間葉系腫瘍(GIST)の腫瘍組織において,miR-301aが正常組織に比べて10倍以上もの過剰発現をしていることを示すデータも得ている. 申請者らは,miR-301aが加齢・メタボリック症候群及び悪性腫瘍の病態進展に関与しているものと考えた.そして,遺伝子組み換えマウスを用いて,miR-301aが関与する種々の病理学的な機構を解明する計画を立てた. まず,microRNA-301aの前駆体を野生型のC57BL6/Jマウスに導入し,Transgenic mouse(Tg)を作出した.Tgは48週齢の時点で,同腹の陰性マウスに比べて,小腸におけるmicroRNA-301aの発現が有意に高かった.当該Tgは,加齢におけるmicroRNA-301aの機能解析のモデル動物となる可能性が示唆されたと考えられる.しかし予算の制約があり,これ以上の解析は困難と判断し,当該Tgによる検討は中止した. 本研究とは別に,研究分担者が,市販のがん細胞株及びマウスを用いて,薬物による腫瘍の増殖抑制効果にmiR-301aが関連していることを検証し,成果を三題の論文にまとめ,英文誌に発表した.
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Research Products
(3 results)