2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of hot spring bathing habits on medical expenses and care status
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16K09263
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
早坂 信哉 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (60406064)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 入浴 / 温泉 / 介護予防 / 特定健診 / 主観的健康感 / 幸福度 / 生活習慣病 / 高血圧症 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱海市、熱海市医師会と連携して、特定健診受診者への温泉浴・水道水入浴の状況、主観的健康感、幸福度、主観的睡眠状況、冷え症の自覚症状、および自宅への温泉配湯状況を調査し、特定健診結果とデータ突合を行いデータ確定ができた。 今年度は、このうち、追加調査に回答が完了した1,603人を対象にして解析を行った。解析に使用した調査項目は性、年齢、自宅での温泉利用の有無、季節ごとの週あたりの温泉利用回数、降圧剤、糖尿病治療薬、高脂血症治療薬の服薬の有無である。解析方法は週1回以上の温泉利用者を温泉群、それ未満を非温泉群として季節ごとに2群に分け、それぞれの群ごとの服薬の割合を求め比較した。 結果・考察:降圧剤服薬割合は夏温泉群41.8%、夏非温泉群54.0%(p=0.023)、冬温泉群41.1%、冬非温泉群58.0%(p=0.004)、春秋温泉群40.8%、春秋非温泉群56.6%、(p=0.007)と、全季節の温泉群で降圧剤の内服者の割合が有意に低かった。糖尿病治療薬、高脂血症治療薬は服薬割合の有意差がなかった。習慣的な温泉の利用が降圧に関連がある可能性がある。 また、2018年度に発表した結果で、温泉を所有している家庭の高齢者では介護状態が維持または改善していることとはオッズ比1.311 (95%信頼区間:1.025 to 1.677, p = 0.036)であり有意に関連することが明らかになったがこの「習慣的温泉利用が介護予防につながる可能性がある」という結果を分かりやすく一般市民に周知、広報する機会を多数作った。熱海市民向けに説明会(2019年9月、熱海市)を開催した。その他、テレビ「あさイチ!」(NHK)、「深層News」(日本テレ)、「なないろ日和」(テレビ東京)ほかで取材を受け、本研究結果を広く周知できた。メディアでの広報はテレビ・ラジオ、新聞・雑誌等含め計136件となった。
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Remarks |
一般向けとして主に広報情報等を公開している。
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