2018 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical effect and its molecular mechanism of ninjin'yoeito on the hemato-, and neuro-toxicities of oxaliplatin
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16K09267
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
元雄 良治 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80210095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 大介 九州大学, 先端融合医療創成センター, 教授 (00426652)
藤田 秀人 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (20401903)
牧野 利明 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (80326561)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オキサリプラチン / 人参養栄湯 / 末梢神経障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
オキサリプラチン(L-OHP)による末梢神経障害(PN)に対して現在有効な治療薬がない。軸索障害が主なタキサン系抗がん剤と異なり、プラチナ系抗がん剤は神経細胞障害がPNの主な原因である。漢方製剤である人参養栄湯(ninjin'yoeito: NYT)は神経細胞保護作用を有し、これまで我々は、神経培養細胞の神経突起伸長抑制作用をNYTが抑制し(J Nat Med 2015)、マウスモデルではL-OHPによるallodyniaをNYTが軽減させることを見出してきた(J Nat Med 2017)。これらを背景にNYTの臨床効果をランダム化比較試験(RCT)によって検証した。2014年3月1日から2017年12月31日までに進行大腸癌(StageⅢa, Ⅲb, high risk Ⅱ, R0切除したIV)の術後補助化学療法としてXELOX (Xeloda®+L-OHP)療法を受けた患者を対象とした。XELOX標準量を8サイクル施行するレジメンのサイクル1のday 1から、ツムラ人参養栄湯エキス顆粒の常用量9.0 g/日を併用するA群とNYTを併用しないB群(対照群)に無作為に割り付けた。主要評価項目は サイクル8の時点での蓄積性PNのgrade、副次的評価項目は積算L-OHP投与量とした。50例が登録され、8サイクル完遂した例は、A群20例、B群20例であった。8サイクル完遂時のPNのgradeは、A群はB群に比し、有意にgradeが低かった(P<0.05)。L-OHPの積算投与量では、A群 (972±130 mg/m2)は、B群(833±163 mg/m2)に比しL-OHPの積算投与量が有意に高かった(P<0.001)。NYTは蓄積性PNのgradeを軽減し、L-OHPの積算投与量を標準量に近づけ、標準治療を完遂できる確率を高めた。
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Research Products
(3 results)