2021 Fiscal Year Research-status Report
うつ病予防・減薬を目的とした統合医療的治療法の開発
Project/Area Number |
16K09270
|
Research Institution | Meiji University of Integrative Medicine |
Principal Investigator |
福田 文彦 明治国際医療大学, 鍼灸学部, 特任教授 (80238485)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 翼 明治国際医療大学, 鍼灸学部, 講師 (70588277)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | うつ病予防 / 慢性疲労 / 慢性疲労モデル / セルフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
うつ病患者の増加やそれにともなう社会的コストの増加は、大きな社会問題である。うつ病の前段階である慢性ストレスによる心身の不調や慢性疲労が改善されればうつ病の予防は可能である。本研究では、鍼・灸刺激によるうつ病予防効果を基礎的に追及し、臨床へ応用する事を目的とする。 研究は、飼育室や東洋医学研究所の環境問題、新型コロナウイルスの問題で遅延していたが現在は研究を再開している。 基礎研究は、頭頂部への交流鍼通電刺激は、慢性マイルドストレス(うつ病モデル)によるシュークロース嗜好性の低下、強制水泳試験の無働時間延長を有意に改善することを明らかにした。現在は、そのメカニズムを追求するために海馬の神経細胞の変化を検討している。 臨床研究は、健康成人を対象に頭部鍼通電刺激(10Hz、10分間)、眼瞼部への温熱刺激、腹部への温灸刺激を行い、自律神経機能、睡眠深度、疲労に対して影響を与えること。円皮鍼による耳介刺激(いわゆる耳鍼)が覚醒度を上昇させる可能性があることを明らかにした。現在は。灸刺激が睡眠の質に与える影響についての検討するため、並行群間比較試験を用いてPSQIやピッツバーグ睡眠尺度などの主観的評価に加え、睡眠PSGやアクティグラフ、中心フリッカー、24時間心電計、唾液中セロトニン、メラトニンなどの客観的評価を設定して検討している。 以上より頭部への鍼通電刺激、眼瞼部・腹部への温灸刺激、耳介部へ鍼刺激は、睡眠の質、特に睡眠深度や疲労、認知機能に対して影響を与える可能性が考えられ、セルフケアの応用も可能であることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
飼育室や東洋医学研究所の環境問題、新型コロナウイルスの問題で遅延していたが研究を再開している。
|
Strategy for Future Research Activity |
基礎研究(動物)は、頭頂部への交流鍼通電刺激の抗うつ効果のメカニズムを追求するために海馬の神経細胞の変化を検討している。また、化学療法による疲労(ケモブレイン)に対する鍼通電刺激の効果についても検討する予定である。 臨床研究は、灸刺激が睡眠の質に与える影響についての検討するため、並行群間比較試験を用いてPSQIやピッツバーグ睡眠尺度などの主観的評価に加え、睡眠PSGやアクティグラフ、中心フリッカー、24時間心電計、唾液中セロトニン、メラトニンなどの客観的評価を設定して検討している。
|
Causes of Carryover |
研究は、飼育室や東洋医学研究所の環境問題、新型コロナウイルスの問題で遅延していたが研究を再開している。 今年度は、引き続き研究の実施、学会発表、論文発表を行う予定ですある。
|
Research Products
(9 results)