2017 Fiscal Year Research-status Report
口腔内細菌およびプロバイオティクス由来活性物質による新規食道癌予防・治療法の開発
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16K09277
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
盛一 健太郎 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70455715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 伸展 旭川医科大学, 医学部, 特任講師 (30436000)
藤谷 幹浩 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80322915)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | バレット食道 / 口腔内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在までに食道癌群7名8病変とコントロール群5名から組織と唾液を採取した.食道癌群からは食道癌部,正常食道粘膜部,口腔内唾液を採取,コントロール群では,正常食道粘膜と口腔内唾液を採取している.測定系の確立のためこのうち1症例ずつに対してゲノムDNA抽出と16SrRNA遺伝子アンプリコン調製のうえ,アンプリコンシークエンシングによる菌叢解析を施行した. ゲノムDNA抽出と16SrRNA遺伝子アンプリコン調製は,生検組織は半量程度を分取してQIAamp DNA miniキットを用い,唾液綿棒拭い液は200μlを分取して標準キットにてゲノムDNA抽出を行った.調製したDNAはQubit蛍光試薬によりDNA濃度を測定した.調製したDNA(10ng in 20μl反応液)を鋳型にタグ付きユニバーサルプライマーで16SrRNA遺伝子領域をPCR増幅したところ,全5検体で解析に必要十分量のDNAが調製された.PCRアンプリコンの電気泳動では唾液2検体はシャープなバンド,生検3検体はスメアなバンド(ホストゲノムの混入による影響の可能性)のPCRアンプリコンが得られた.本アンプリコンを用いてMiSeqシークエンシング解析を実施した. 菌叢解析は調製した16SrRNA遺伝子アンプリコンをMiSeq次世代シークエンサーにて配列解析を行った.得られた配列をプリプロセス後,フローラジェネシスソフトウエアによる配列のグループクラスター化,細菌種類アサインと系統解析を実施した.全5検体のデータをまとめた系統解析クラスター分類の結果、208の細菌クラスターに分類された.細菌クラスター全体では60.1%に当たる125クラスターが,各サンプルレベルでは 48~61%のクラスターの細菌種アノテーション付与がなされた. 今後ほかの症例についても解析を進めていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例の集積が,予定よりも遅くなっている.また,症例数がまとまったところで解析と考えていたため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後適宜解析を進めていく.また,プロバイオティクス由来物質の食道癌に対する抗腫瘍効果についての解析も並行して進めていく.
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