2018 Fiscal Year Annual Research Report
SGO1 mutation by MSI induces CIN
Project/Area Number |
16K09305
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
岩泉 守哉 浜松医科大学, 医学部, 助教 (60444361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
華表 友暁 浜松医科大学, 医学部, 助教 (40416665)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 染色体不安定性 / マイクロサテライト不安定性 / 胃がん |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景と目的】染色体不安定性はがんのhallmarkであり、紡錘体形成チェックポイントの破綻や染色体分配の異常などが原因であるといわれている。これまでに我々は、正確な姉妹染色体分配がなされるために重要なセントロメア蛋白のひとつであるSGO1の発現低下が大腸がんにおいてCINを誘導すること、直腸がん患者の腫瘍部で認めれられた新規SGO1スプライシング異型がCINを誘導すること、肺がんにおいてSGO1-B isoformが過剰発現しているとタキサン系の薬物の感受性が高まることを報告してきた。最近の報告で、マイクロサテライト不安定性陽性消化管がんにおいて、SGO1遺伝子のコード領域のアデニンの9回繰り返し領域のフレームシフト変異が報告されているが、その後の詳細な報告はない。今回我々は、胃がんにおけるMSI statusとSGO1フレームシフト変異の関係につき検討した。【方法】切除不能進行再発胃がん26例を対象に、腫瘍部と正常部から作成されたFFPE標本からDNAを抽出し、SGO1コード領域に含まれる繰り返し配列 をカバーするようにプライマーを設計し、PCR、TAクローニングおよびサンガー法によりフレームシフト変異の有無を解析した。また、MSI検査は複数のマイクロサテライト領域を用いて判定し、正常部と腫瘍部の繰り返し数の違うマーカーが30%以上ある場合に高頻度マイクロサテライト不安定性 (MSI-H) とした。【結果】切除不能進行再発胃がん26例において、A9 repeat in Exon4 (c.973delA, p.Met325Cysfsx28) でのみ9例でフレームシフト変異が認められた。この変異はMSI statusに関連しなかった。この変異蛋白発現株を樹立したため、今後さらなる解析を考えている。
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