2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new colorectal cancer treatment targeting p62
Project/Area Number |
16K09313
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡本 耕一 徳島大学, 病院, 講師 (60531374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 哲治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10284994)
北村 晋志 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (60564490)
六車 直樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (90325283)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | p62 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内の大腸癌患者はこの30年間で約6倍に急増し、死亡者数は男性では肺癌、胃癌についで第三位、女性では第一位であり、有効な治療法の開発が切望されている。癌細胞においてオートファジー(以下Atp)を阻害すると細胞増殖が抑制されることから、抗癌剤とAtp阻害剤を併用して効率的に癌細胞を死滅させる治療法が考案されている。しかし、Atpの阻害によりApoが誘導される機序の詳細は不明である。申請者らはこれまで、大腸癌細胞を標的にAtP選択的基質であるp62/sequestosome1 (以下p62)をノックダウンするとcaspase8依存性Apoが強く抑制されることを見出した。そこで本研究では、AtPの阻害によるp62の蓄積がCaspase8を活性化し、抗癌剤によるApoを増強する機序をin vitro、vivoで明らかにし、新たなAtPとApoのクロストークの分子生物学的機序を解明することを今回の目的とした。本年度は樹立したp62ノックアウト大腸癌細胞株及びWT細胞を、それぞれマウスの大腸に移植した。マウスに殺細胞性抗癌剤(5-FU,CPT-11)を投与後、in vivo imagingで観察を行った結果、WT細胞では腫瘍の著明な縮小効果を認めたが、p62ノックアウト大腸癌細胞株はわずかに縮小した程度であった。腫瘍の縮小効果が得られたWT大腸癌細胞株、p62ノックアウト大腸癌細胞株をそれぞれマウスから摘出し、Atp、Apoに関わる因子(p62,LC3,C3,C8,C9)をTaqman PCR、免疫染色法(IHC)にて発現を確認したところWT大腸癌細胞株はp62ノックアウト大腸癌細胞株と比較してLC3、C3、C8の強い発現を認めた。このin vivoの結果よりp62がAtpとApoのクロストークを担う重要な因子であることが明らかとなった。
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