2017 Fiscal Year Research-status Report
The complementary research for development of adrenomedullin therapy in inflammatory bowel disease.therapy
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16K09316
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
芦塚 伸也 宮崎大学, 医学部, 助教 (90468033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 匡子 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (70363588)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アドレノメデュリン / 炎症性腸疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
【基礎研究:】DSS誘導型腸炎モデルを用い、AM 1μg/mouse を毎日1回1週間投与した結果、浮腫、細胞浸潤、粘膜崩壊が顕著に抑制された。また、c-fosの発現増加、粘液を産生する杯細胞の回復、及びその細胞分化を促す転写因子であるKlf4の発現増強が示された。これらの結果は、AMがc-fosの発現を促進し、抗炎症作用に働くと同時に、杯細胞の誘導を促すことにより粘膜修復にも有効であることを示している。60kDa-PEG化ヒトアドレノメデュリン(60k-PEGhAM)は皮下投与された際に約10日間有効血中濃度を保つ事を確認した。また同60k-PEGhAMはDSS化学性大腸炎モデルマウスにおいて、単回皮下注射にて抗大腸炎効果を示すことを確認した。アドレノメデュリンはペプチドであるため生体内での分解が速く、潰瘍性大腸炎患者に対する臨床応用の際に持続静注する必要があった。今回の知見により、60k-PEGhAMの単回皮下投与が臨床上の煩雑さを解消する可能性があった。
【臨床研究】消化器内科入院患者におけるAM血中濃度測定を継続した。平成29年度は379名のtotal AMおよびmature AMの血中濃度を測定した。平成30年度は平成28年度の432名と合わせた811名の患者における背景疾患や炎症状況との関連性を評価する。また、「クローン病に対するAMの有効性」に関して日本大腸肛門病学会総会において報告した(別記)。潰瘍性大腸炎を対象とした医師主導治験に引き続き、クローン病を対象とするAM療法の医師主導治験にも着手し、2018年3月に治験届を提出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎研究に関しては、腸炎モデル動物に対するヒトAMおよびPEG化ヒトAMの投与研究が行われ、データ解析まで進行中である。腸炎関連発癌モデルに対しては平成29年度には進まなかったが、平成30年度に開始する予定である。
臨床研究に関しても、800を超える症例データが得られ、2018年度に臨床データを含めたデータ解析を行う。 クローン病患者に対する検討は、2017年度で医師主導治験として治験届が受理された。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎研究である、「腸炎モデル動物に対するAM皮下投与の有効性の検討」、「AM療法の再燃予防・寛解維持効果に関する検討」、「腸炎関連腫瘍モデル動物に対するAM投与の影響」の3領域に関しては引き続き共同研究者である稲垣、三木によって進められる。 臨床研究である、「消化器疾患(炎症性疾患、悪性疾患)患者におけるAMの病理学的意義」、「クローン病患者に対するAM療法の治療効果に関する検討」に関しては芦塚により進められる。 いずれの領域もデータ解析が進行中であり、平成30年度には論文化を予定している。
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