2018 Fiscal Year Annual Research Report
Adipose tissue derived regenerative cells & cytokine modification factor
Project/Area Number |
16K09425
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
高村 雅之 金沢大学, 医学系, 教授 (60362000)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 臨床心臓病学 / 再生医療開発 / 心不全 / 脂肪組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
重症心不全に対する心筋再生ならびに、重症下肢虚血に対する血管新生を目標とする再生医療確立のため、ヒトならびに、マウスにおける脂肪組織由来幹細胞(ADRC)の機能解析と動物実験を進めた。 心筋再生、血管新生において、ADRC細胞群は、直接の分化誘導と、定着による臓器機能の改善だけでなく、Il-6、TNF-α、IL-1β、MCP-1などの炎症性サイトカインを抑制することによる、障害組織の炎症修飾効果により臓器機能の回復に関与していることを確認した。 その中で、雑多な細胞群と言われているADRCの、細胞表面抗原の解析を進めることにより、含有細胞の中で、CD271陽性細胞が、細胞の増殖能、分化能ともに優れており、いわゆる、エリート幹細胞であることを明らかとした。特に、サイトカイン抑制能力と血管再生能力に関しては、CD271陽性細胞は、ADRC全体の3倍以上の改善が確認され、臨床応用における優位性が確認された。 さらに臨床研究(ADRCによる重症心不全再生医療研究、重症下肢虚血に対する血管新生医療開発研究)の余剰サンプルの解析から、同細胞の人における優位性と安全性が確認されてきた。同時に、患者の臨床背景を解析することにより、インスリン抵抗性や、皮下脂肪組織中の炎症が、CD271陽性細胞の発現比率に大きく関与していることが明らかになった。特に、皮下脂肪組織の炎症状態をM1マクロファージとM2マクロファージの比率で分布解析したところ、炎症の増大に反比例してCD271陽性細胞の含有率が極端に低下することから、細胞組織環境が幹細胞の質に強く関与しており、これにより、幹細胞によるサイトカイン抑制効果が増減する事が示唆された。 現在、これらの内容を、まとめ論文投稿中である。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Human CD271-positive Adipose Derived Stem Cells are the Angiogenic Subset with Less-aged and Less-fibrotic gene expression profile2018
Author(s)
O. Inoue, S. Usui, S. Takashima, C. Goten, T. Hamaoka, H. Ootsuji, A. Nomura , K. Iino, H. Murai, H. Furusho, H. Takemura, S. Kaneko, M. Takamura
Organizer
AHA Scientific Sessions 2018
Int'l Joint Research
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[Presentation] Human CD271-positive Adipose Derived Stem Cells are the Angiogenic Subset with Pericytic Gene Profile and Enhanced Engraftment Capacity in Cell Therapy2018
Author(s)
Oto Inoue, Soichiro Usui, Chiaki Goten, Takuto Hamaoka, Hideki Tokuhisa, Ayano Nomura, Hiroshi Ootsuji, Shin-ichiro Takashima, Hisayoshi Murai, Hiroshi Furusho, Kenji Iino, Hirofumi Takemura, Shuichi Kaneko, Masayuki Takamura
Organizer
第82会日本循環器学会総会