2017 Fiscal Year Research-status Report
心不全患者における教育効果とegoの関連の検討:効率的患者教育実施に向けて
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16K09435
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
山本 一博 鳥取大学, 医学部, 教授 (90303966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 雅彦 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40362884)
衣笠 良治 鳥取大学, 医学部, 助教 (60598944)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 心不全 / エゴ |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国では社会の高齢化とともに心不全患者が増加の一途にあり、心不全パンデミックと呼ばれる状況に陥っている。死亡者数の増加に加え退院後の高率な再入院のため、医療経済の面でも大きな問題となっている。治療効果を高めるには、薬剤の服用や日常生活管理に対するアドヒアランスが重要な位置づけとなる。アドヒアランスの向上には患者教育が有用と推察されており、我々は多職種による患者教育が再入院を含む退院後の臨床イベント発生率低下に有用なツールであることを報告しているが、必ずしも全患者で効果が出ているわけではない。我々の少数例を用いた後ろ向き研究では患者のego(自我)が教育効果に影響することが示唆された。この我々の結果を受けて、過去の研究において患者教育効果に関して一致した結論に至っていない理由が、各研究の対象患者間のegoに相違があり、そのため教育効果に相違が生じてしまったためではないかと推察するに至った。本研究では過去の我々の研究よりも対象患者を増やし、患者のegoが教育効果に与える影響を前向きに検討する。患者のegoが教育効果に影響を与える場合は、現行の教育方法が有効な患者を選択し集中的な教育を行うとともに、現行の方法が無効な患者に対する新たなアプローチの構築に結びつける。 平成29年度は、28年度に引き続き患者登録を継続し、現在162名の患者から研究参加の同意を得ることができている。また、一部のデータを用いて学会発表などの情報発信も行っている。今後、さらに登録患者数の増加を図るとともに、データの解析を逐次進め、積極的な情報発信に努める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例登録が160例以上と進み、かつメディカルスタッフがこのテーマに興味を持ち、協力体制がより強固となっていることから、このように評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に協力してくれるスタッフ数が増えていることから、さらに症例登録を増加させるつもりである。
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[Journal Article] Diaphragm muscle dysfunction in patients with heart failure2018
Author(s)
Miyagi M, Kinugasa Y, Sota T, Yamada K, Ishisugi T, Hirai M, Yanagihara K, Haruki N, Matsubara K, Kato M, Yamamoto K
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Journal Title
J Card Fail
Volume: 24
Pages: 209-216
DOI
Peer Reviewed
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