2018 Fiscal Year Research-status Report
左室拡張不全の新たな治療法の開発 - キサンチンオキシダーゼ阻害の可能性 -
Project/Area Number |
16K09436
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
荻野 和秀 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (70294311)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心不全 / 拡張不全 / 尿酸 / キサンチンオキシダーゼ / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
高尿酸血症を合併した左室拡張機能障害患者に対して、尿酸生成抑制薬であるキサンチンオキシダーゼ阻害薬とキサンチンオキシダーゼ活性を有さない尿酸排泄促進薬を用いて、酸化ストレスマーカーと左室拡張機能に対する効果を検討する。この研究によって、左室拡張機能の病態に、キサンチンオキシダーゼと尿酸がどのように関与しているか、また酸化ストレスがどの程度重要であるかが明らかになり、いまだ有効な治療薬のない左室拡張不全による心不全に対する新たな治療法の開発につながる可能性がある。 高尿酸血症(血清尿酸値>7.0 mg/dL)を合併した左室収縮機能が正常(左室駆出率>50 %)の慢性心不全(拡張機能障害)患者を対象として、フェブキソスタットおよびベンズブロマロンの左室拡張機能への影響を検討した。本研究は、データの信頼性をより高めるため randomized double blind cross-overの研究デザインで行っている。つまり、ランダムに2群に分類し、半数は最初にフェブキソスタットを24週間、その後ベンズブロマロンを24週間服用する。残りの半数は最初にベンズブロマロンを24週間、その後フェブキソスタットを24週間服用している。 試験開始前とフェブキソスタットおよびベンズブロマロン服用24 週後に、心エコーと尿酸代謝を検討するとともに、酸化ストレスマーカー(酸化LDL、ADMA, 尿中8-OHdG)および炎症性サイトカイン(TNF-α)も検討している。 平成30年度は20症例の患者のエントリーおよびプロトコールがすべて終了した。酸化ストレスマーカーの測定系の確率に時間を要したが、評価項目の測定はすべて終了し、現在データの統計解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
酸化ストレスマーカー(酸化LDL、ADMA, 尿中8-OHdG)の測定系の確率に時間を要したため。 キサンチンオキシダーゼ活性の測定を試みたが、データが安定せず断念した。
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Strategy for Future Research Activity |
データを解析して、学会発表を行い、論文を投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進行が遅れ、評価項目の測定、学会発表、英文校正、論文投稿等が出来なかったため。
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Research Products
(4 results)