2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K09458
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
時田 祐吉 日本医科大学, 医学部, 助教 (20386189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 耕平 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (80462729)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マウスiPS細胞 / マウスES細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度はマウスiPS細胞培養およびマウス虚血再灌流モデルを用いた異なる導入細胞数によるマウスiPS細胞冠動脈内導入実験を行う予定であった。マウスやラットなどの小型動物においてはその免疫系は比較的寛容とされているが、幹細胞の冠動脈内導入による再生治療実験においては導入した細胞に対する拒絶反応を考慮して本来同系移植で行うことが望ましい。研究者らが以前心筋幹細胞を用いて行った実験ではマウスにおいては幹細胞をC57BL6/Jマウスから分離、培養し、その幹細胞を同じC57BL6/Jマウスを用いた心筋梗塞モデルマウスに導入する同系移植で行っった。ラットを用いた実験でも同様にドナー、ホストともにFischer344ラットを用いて実験を行っていた。iPS細胞の場合は直ちに利用可能なiPS細胞のソースが限られているため、まずはiPS細胞とほぼ同様と考えることができ、かつ同系での移植実験が可能なES細胞を用いて冠動脈内導入によって心機能改善効果が得られるかを確認することとした。 まず本研究の共同研究者である本間耕平氏が以前使用していた129/Olaマウス由来のES細胞を用いて安定したcell lineの確立を行い、その上で同系移植での実験が可能なC57BL6のマウス由来のES細胞を用いて安定したcell lineを確立し、そのうえでC57BL6マウスを用いて虚血再灌流モデルを作成し冠動脈内導入実験を行う方針とした。 平成28年度はマウスES細胞の安定したcell lineを確立する実験を主に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初マウスiPS細胞を用いた実験から開始する予定であったが、その前段階の実験としてマウスES細胞を用いた実験を行うこととしたため、あらかじめマウスES細胞の安定した培養を確立する必要がでてきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度はマウスES細胞を用いた冠動脈内導入実験を行い、心エコーを用いて心機能改善効果が得られるを確認する。心機能改善効果が得られることが確認された場合、引き続きマウスiPS細胞を用いて冠動脈内導入実験を行う。この際には当初の計画通り異なる5つの導入細胞数を用いて実験を行い、至適導入細胞数を決定する。
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Causes of Carryover |
当初平成28年度はマウスiPS細胞の培養実験およびマウス動物実験を行う予定であったが、その前段階の実験としてマウスES細胞の培養およびマウスES細胞を用いた動物実験を行う必要性が生じ、平成28年度は主にマウスES細胞の培養に関する実験を行い、動物実験に関しては平成29年度に行うこととした。そのため動物実験関連費用を平成29年度に使用することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に予定していたマウス動物実験に関連した費用を平成29年度に使用する。
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