2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive Searching for Circulating mircoRNAs as a Novel Biomarker for Pulmonary Arterial Hypertension
Project/Area Number |
16K09474
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
江口 正倫 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (70585405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 聡司 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (10336159)
前村 浩二 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90282649)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肺動脈性肺高血圧症 / microRNA / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
膠原病性肺動脈性肺高血圧症(CTD-PAH)の血中濃度で高く、肺循環で上昇し、かつ、正常症例での肺循環では上昇していないMicroRNA(miRNA)16種類を選定した。この16種類のmiRNAの中でmiR-4674は、膠原病性(CTD)患者、コントロール患者と比較してCTD-PAH患者で有意に高値であった。さらに、このmiRNAは平均肺動脈圧と相関し、また、肺循環での増加率とmPAPとが相関していた。 次に、miR-4674のメカニズムを解明するため、肺動脈平滑筋細胞(PASMC)にmiRNA-4674を導入した。miRNA-4674を導入されたPASMCでは増殖能、抗アポトーシス能が上昇していた。miRNA-4674の標的遺伝子の探索を行った。Target Scanなどのソフトを用いて候補となるmessenger RNA(mRNA)をpick upし、また、miRNA-A導入群とNegative control導入群の平滑筋細胞からmRNAを採取しarrayを用いて、発現量を比較した。その結果、標的となるmRNAとして、アポトーシス促進タンパク質であるBAK-1がその一つであることが示唆された。miR-4674を導入されたPASMCではBAK-1の発現がメッセンジャーRNA、蛋白質レベルで低下しており、ルシフェラーゼアッセイを用いmiRNA-4674がBAK-1の3`UTRを直接に阻害し、mRNAの発現を抑えていることを確認した。また、miR-4674は低酸素下で培養したPASMCで上昇が認められ、メカニズムに低酸素が係わっている事を確認した。このことは、2018年11月シカゴで行われたアメリカ心臓病学会(AHA2018)で報告した。現在、論文作成中である。
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