2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of baroreflex receptor dysfunction on cardiomyocyte in diabetes mellitus
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16K09508
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
坂本 昌也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (40419742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 憲彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40422307)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 圧受容器 / 血圧変動 / 12-LOX |
Outline of Annual Research Achievements |
SADの施行で心機能が低下することは知られていたが、長期間経過を観察した報告はない。2型糖尿病モデルGKラットではSAD施行時の心機能低下幅がより顕著で進行性であり、線維化の進行も著しいことが判明した。また、心筋組織内の12LOX発現は、GK-SAD群で顕著に増加、その発現はSAD後12週、1年経過時も同等であり、慢性的な12LOXの発現が認められた。さらにこれらは、直接的12-LOX阻害薬であるバイカレインで心筋線維化の予防が可能である可能性が示されている。 SGLT2阻害薬がBRSと心筋細胞での12LOX発現の低下を介して心筋肥大を改善するか否かの検討を行った。方法は、12週齢の糖尿病モデルラット(GK/slc)にsham手術とSADを施し、18週齢より6週間SGLT-2 (Canagliflozin)を投与した。24週齢で血圧テレメトリーを挿入し、2日間BRSを測定した後解剖を行い、心筋組織を解析した。結果は、sham群にSGLT-2を投与することでBRS,12LOX,心筋肥大を改善したが、SADを施した群では、これらの効果は消失した。つまり、SGLT-2がBRS改善させ、12LOX発現の低下を介して心筋肥大を改善させている可能性が示唆された。 In vitro 加圧変動モデルシステム開発にあたり、大気圧を変更する方法を選択したが、様々な圧変化パターンにおいて、培養液中の溶存酸素濃度が一定とならない可能性があり、まず一定圧といくつかの変動圧パターンでの溶存酸素濃度が変化しないパターン圧を確立した。次に心筋初代培養細胞に対して圧パターンを振り分けてNADPH oxidaseの発現を確認したところ、一定圧に比べて半分の圧-時間曲線下面積であるはずの変動圧でも同程度に12LOXとNOX4の発現が亢進していることが明らかとなった。
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