2017 Fiscal Year Research-status Report
血清抗体を用いた睡眠時無呼吸症候群の脳・心血管イベント発症予測マーカーの同定
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16K09528
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
寺田 二郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20400898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日和佐 隆樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任准教授 (30260251)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題である「血清抗体を用いた睡眠時無呼吸症候群の脳・心血管イベント発症予測マーカーの同定」の研究2年目として、ほぼ計画通りに進めることができた。 具体的には、初年度に進めてきた閉塞性無呼吸症候群(OSAS)患者の血液検体100例の解析を進めた.初年度同定したCOPE抗体とは異なり,2年目は予備実験でOSASとの関連が予想されたNBL-1抗体の研究を行った.このNBL1抗体レベルを得られた検体に対してglutathione-ドナービーズと抗ヒトIgG-アクセプタービーズを用いたAlphaLISA 法により測定し,その結果と個人歴、病歴、臨床データや経過などを解析し,比較検討した。
その結果,NBL1抗体発現とOSASの重症度,酸素の低下,覚醒反応,心血管イベント既往との関連性が明らかとなった。また当院循環器内科に急性冠動脈疾患で入院された96例症例に対しても,同抗体を測定した結果,重症OSAS例、心血管イベント既往のあるOSAS例と同様に,NBL1抗体が高値であることが明らかとなった.
それらについて睡眠呼吸障害研究会で発表、また海外誌PLOS-ONEに投稿し採択された。引き続き、現在は次の候補となる抗体の解析とこれまで同定した抗体の高値グループの症例の予後調査を開始した.今回同定したCOPE抗体,NBL-1抗体は,OSAS患者における動脈硬化促進に関与する可能性のあるバイオマーカーとして、臨床応用が期待されるところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の後半で開始した,新たな抗体(NBL-1)の解析が終了したこと,発表が完了したこと,海外誌PLOS-ONEに論文が受理されたことが挙げられる.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度,2年目とほぼ計画通り(もしくは計画以上)に研究が遂行できたため,最終年度はさらに研究を進めていきたい.新たな抗体の探索,これまで同定できた2つの抗体が高値である症例の予後調査など,臨床応用できる研究を遂行できたらと考えている.
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[Journal Article] Circulating autoantibodies against neuroblastoma suppressor of tumorigenicity 1 (NBL1): A potential biomarker for coronary artery disease in patients with obstructive sleep apnea.2018
Author(s)
Matsumura T, Terada J, Kinoshita T, Sakurai Y, Yahaba M, Tsushima K, Sakao S, Nagashima K, Ozaki T, Kobayashi Y, Hiwasa T, Tatsumi K.
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Journal Title
PLOS One
Volume: 13
Pages: 1
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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