2018 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding of pathogenesis of severe asthma and its exacerbation through geno-endo-phenotyping
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16K09535
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 久子 京都大学, 医学研究科, 准教授 (60359809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長崎 忠雄 京都大学, 医学研究科, 医員 (40747862) [Withdrawn]
小熊 毅 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50601324)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血清IL-18 / inflammasome / 肥満 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の検討で、IL-18に関する遺伝子多型と非2型炎症の間に明らかな関係は認めなかったが、引き続きIL-18の血清値に着目し、平成30年度は重症喘息例における血清IL-18高値例の特徴について、inflammmsomeに関連するIL-1βの血清値・喀痰上清値などとの関連を含めて検討した。重症喘息例のうち血清IL-18高値(上位1/3で定義)例は、若齢発症者に多く、アトピー素因はあるものの末梢血好酸球数・血清ペリオスチン値は低く、肥満例が多いことが示され、一定のendo-phenotypeのマーカーになることが示された。重要な知見として、血清IL-18値はBMIと正に相関し、2型炎症マーカーである血清ペリオスチン値とは負に相関した。血清IL-18値と網羅的解析により求めた他の血清・喀痰上清中のサイトカイン・各種メディエーター値とは有意な関係はなかった。近年喀痰上清中IL-18が高いほど抗ウイルス活性が高い可能性が示唆されているが、本検討では、血清IL-18値と喀痰上清中IL-18値は相関せず、重症喘息例における血清IL-18高値から抗ウイルス能を予測することは難しいと推察される。また血清IL-18高値からは、関節リウマチなど1型炎症性疾患の潜在が懸念されるが、本検討での血清IL-18の平均値は、1型炎症性疾患群の平均報告値よりも低く、その可能性は少ないと推察される。 さらに明らかな感染のない重症喘息例においても少なからず喀痰中に細菌が検出されていた。細菌検出例では喀痰上清中のIL-1β、IL-8、TNF-αなどが非検出例に比して高値であり、他にも層別化することで新たな知見を認めており今後も検討を進めたい。
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Research Products
(6 results)