2017 Fiscal Year Research-status Report
プロテオーム解析によるレタス誘発性喘息の原因抗原の同定
Project/Area Number |
16K09538
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上領 博 神戸大学, 医学研究科, 講師 (50718351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 善博 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (20291453)
山本 正嗣 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40542139)
小林 和幸 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (50403275)
永野 達也 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (80624684)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 気管支喘息 / 職業性喘息 |
Outline of Annual Research Achievements |
レタス栽培農家1168人を対象にアンケート調査を行った結果、レタス誘発性喘息と考えられる症状を有する患者が多数存在することが明らかとなった。現在までに、レタス誘発性のI型アレルギーの報告は見られるが、レタス誘発性喘息に関する国際的な報告はない。この研究計画では、①レタス誘発性喘息患者に対するアトピー素因と喘息素因に関する調査、②原因抗原タンパクの同定を行うことを主な目的としている。本研究によって、レタス誘発性喘息のスクリーニング検査法が確立され、レタス誘発性喘息患者に対する治療への応用も期待され、医学的・社会的意義は極めて大きい。 平成29年度は、香川県中讃地区での野菜生産者販売会議において、野菜の生産者に対し野菜栽培・収穫等関連呼吸器症状についてのアンケート用紙を配布した。アンケートの回収率は34.8%(回収375枚/配布1075枚)、有効率は34.1%(有効枚数367枚/配布1075枚)であった。アンケート回答者の平均年齢は65.0才であった。農作業によるアレルギー症状の出現頻度は11.7%(43/367人)、特定の野菜によるアレルギー症状出現頻度は10.9%(40/367人)であった。また、特定の野菜による呼吸器症状出現は6.8%(25/367人)で認められた。 レタスタンパク分析に関しては、25kDaのバンドを質量分析装置により解析して、既報にないレタス抗原タンパクを同定することに成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に予定していたレタスの抽出液を用いてのSDS-PAGE、イムノブロッティング法、プロテオーム解析により抗原タンパクの同定に成功した。レタスタンパクと反応するタンパクのバンドが2バンド残っているため、平成30年度に解析する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に引き続いて、レタスの抽出液を用いてのSDS-PAGE、イムノブロッティング法、プロテオーム解析により残りの抗原タンパクの同定に挑戦する。また、これらの成果を取りまとめて欧文誌に2報、登校する予定である。
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Causes of Carryover |
レタス誘発性喘息の抗原タンパクの3つのバンドのうち、1つの同定に成功しているものの、2つでまだ質量分析計による解析が出来ていない為。次年度使用額は残り2つのバンドの質量分析計による解析に用いる。
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[Presentation] The clinical survey of lettuce associated respiratory symptoms2017
Author(s)
Reina Sekiya, Tatsuya Nagano, Haruko Shinke, Suya Hori, Nobuko Hazeki, Kyosuke Nakata, Masatsugu Yamamoto, Motoko Tachihara, Hiroshi Kamiryo, Kazuyuki Kobayashi, Yoshihiro Nishimura
Organizer
ERS INTERNATIONAL CONGRESS 2017
Int'l Joint Research