2016 Fiscal Year Research-status Report
Cutis laxa類似病態の肺気腫:エクソソームによる診断とLTBP4補充療法
Project/Area Number |
16K09559
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
木田 厚瑞 日本医科大学, 医学部, 教授 (90142645)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 富生 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20232019)
石井 正紀 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20724438)
別役 智子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60333605)
石井 健男 日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (90445750)
神尾 孝一郎 日本医科大学, 医学部, 助教 (20465305)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 肺気腫 / LTBP4 / エラスチン / exosome / cutis laxa |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究分担者である石井正紀を中心に、in vitroの研究のための実験準備ならびに実験系の作成を行った。 弾性線維のミクロフィブリルに存在することが知られているLTBP-4のノックアウトマウスの肺では、肺気腫の表現型を呈することが知られている。また肺の弾性線維におけるエラスチンは、喫煙刺激により好中球などから分泌されるエラスターゼによる分解を受けることで、肺気腫が誘発されることが知られている。しかしながら、肺の弾性線維形成におけるLTBP-4とエラスチンの相互作用については、現在のところ明らかになっていない。そこで、本研究では、肺の弾性線維における重要な因子として考えられるLTBP-4とエラスチンとの相互作用の仕組みを明らかにすべく、これまで行われていないヒトの肺線維芽細胞培養での弾性線維形成系についての実験系の構築の準備を進め、必要な物品の購入などは完了した。 またヒト検体を用いた臨床研究を行うための倫理委員会への申請準備中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
In vivo の系の確立に難渋していることが主な原因です。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後はヒト肺線維芽細胞を使用して、siRNAを用いてLTBP-4のノックダウンを行い、エラスチンおよびLTBP-4の抗体で蛍光染色を行なう。また、LTBP-4をノックダウンした状態で、リコンビナントLTBP-4を濃度別に添加し、エラスチンおよびLTBP-4の抗体で染色して、蛍光顕微鏡でこれらの発現状況を確認する。さらに、LTBP-4のノックダウンに伴う炎症との関連を明らかにするために、炎症性サイトカイン(MIP-1α、MIP-2、IP-10、MCP-1など)の発現量をRT-PCRを用いて検討する予定である。 またin vivoの系でエクソソーム解析の実験系の確立を行う。さらに倫理委員会での審査通過次第、肺気腫型COPD 患者の血中および痰中のエラスチン単量体などの凝集塊含有exosome の増加の検討を行うために、検体採取を行う。
|
Causes of Carryover |
購入予定の試薬を買わずに、既存の試薬で実験を行うことができた為です。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
In vitroの系での実験を進めつつ、in vivoでのexosome解析の系の確立を目指して行きます。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] A keratan sulfate disaccharide prevents inflammation and the progression of emphysema in murine models.2017
Author(s)
Gao C, Fujinawa R, Yoshida T, Ueno M, Ota F, Kizuka Y, Hirayama T, Korekane H, Kitazume S, Maeno T, Ohtsubo K, Yoshida K, Yamaguchi Y, Lepenies B, Aretz J, Rademacher C, Kabata H, Hegab AE, Seeberger PH, Betsuyaku T, Kida K, Taniguchi N.
-
Journal Title
Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol
Volume: 312
Pages: L268-L276
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
[Journal Article] Influence of SIGLEC9 polymorphisms on COPD phenotypes including exacerbation frequency.2017
Author(s)
Ishii T, Angata T, Wan ES, Cho MH, Motegi T, Gao C, Ohtsubo K, Kitazume S, Gemma A, ParE PD, Lomas DA, Silverman EK, Taniguchi N, Kida K.
-
Journal Title
Respirology
Volume: 22
Pages: 684-690
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research