2018 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of novel renal lineage differentiative induction by genome wide methylation analysis of human kidney-derived iPS cells
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16K09602
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高瀬 敦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (60265684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱川 慶一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (50255460)
辻村 太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (90741893)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / リプログラミング / DNAの脱メチル化剤 / 腎臓がん由来iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、これまで線維芽細胞由来iPS細胞(F-iPS)と腎上皮細胞由来iPS細胞(K-iPS)のゲノムワイドなエピゲノムDNAメチル化解析とMicroarray解析で、元細胞からiPS細胞へ引き継がれるエピジェネティクスな記憶遺伝子を比較検討した。結果、DNAメチル化と蛋白発現が一致して動く遺伝子は決して多くなく、エピジェネティクスの遺伝子発現調整がDNAメチル化だけではなく、ヒストン修飾、クロマチン再構築、非翻訳RNAなどがエピジェネティックス全体を制御すると考えられている事から、他の制御系が働いた可能性も考えられた。 また、がん遺伝子の発現においてがん幹細胞のエピジェネティクスな概念が提唱されており、我々は腎臓がん細胞を使ったiPS化(リプログラミング)を検討した。腎癌細胞を用いて、山中4因子を導入したレトロ、センダイウイルスから腎癌iPS細胞の樹立を試みた。また、活発な増殖能を持つ癌細胞においてEpigeneticsの影響が大きいと考え、DNAの脱メチル化剤である5-aza-2-deoxycytidineを前処置して検討した。iPS細胞評価として、コロニー形成、AP染色、未分化マーカーのRT-PCR法、SCIDマウスへの細胞移植などを腎上皮由来iPS(K-iPS)細胞やES細胞と比較して検討した。 結果、いずれのiPS様細胞も不揃いなコロニー形成であり、AP染色は陽性、Oct、Nanogは元細胞より発現増加するものの、K-iPS細胞やES細胞と比べて発現量が減少していた。SCIDマウスへの細胞移植は病理組織的に3胚葉のテラトーマ腫瘤というより癌細胞の増殖と考えられる組織像であった。 本研究においては、癌細胞の特殊性にて増殖能や浸潤能によりiPS細胞の樹立は困難であった。以上の結果は、2018年の第17回日本再生医療学会総会にて発表した。
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