2018 Fiscal Year Annual Research Report
a molecular biology study of Autosomal dominant tubulointerstitial kidney disease by using mutated MUC1 cDNA sequence identified in our own patient family.
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16K09615
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
貝森 淳哉 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (70527697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪阪 善隆 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00379166)
高原 史郎 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教授 (70179547)
市丸 直嗣 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (70346211)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ADTKD / MUC1 / transgenic mouse / ER stress |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでADTKD-MUC1で腎外病変は存在しないとされており、遺伝子異常部位の特殊性から異常MUC1分子を発現させたtransgenic(tg)mouseの報告は世界的にまだ無い。申請者らは、自ら発見した患者遺伝子配列を用いて異常MUC1発現ベクターを作成、mouse Muc1 promoterの支配下に発現するよう設計した異常MUC1 tg mouseを作成した。異常MUC1蛋白が多く発現したmouseは、発達障害を示し、異常MUC1蛋白低発現mouseに比べて、体重が半分以下であり、weaningと共に死滅した。詳しく組織を検討した結果、腎炎、胃から直腸にかけて全周性の消化管炎、間質性肺炎、胆管炎、皮旨線炎を含む皮膚炎を発症しており、これらはいずれも異常蛋白蓄積による小胞体ストレスが原因であると推察された。このtg mouseの病態が、異常MUC1蛋白の発現によるものか、ベクター遺伝子の挿入の影響によるものか調べるため、導入遺伝子の挿入部位をtargeted locus amplification (TLA)を用いて調べたところ、導入遺伝子は染色体16番の二つの遺伝子の間に位置しており、既存の遺伝子に障害を与える可能性は低かった。異常MUC1 tg mouseの解析結果を踏まえて、患者家系を詳細に検討したところ、患者に間質性肺炎、皮膚炎、頻回再発の十二指腸潰瘍を認めた。また、患者の皮膚及び十二指腸組織に異常MUC1蛋白の蓄積及び小胞体ストレスマーカーの染色増強を認めた。これらの事から、ADTKD-MUC1は、全身性疾患を呈する可能性があると推察された。
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Research Products
(4 results)