2018 Fiscal Year Annual Research Report
Low-Intensity Pulsed Ultrasound Ameliorates Experimental Renal Fibrosis
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16K09617
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中島 歩 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 共同研究講座教授 (40448262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 玄督 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (00379893)
正木 崇生 広島大学, 病院(医), 教授 (30397913)
東 幸仁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (40346490)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超音波療法 / 線維化 / 抗炎症作用 / 腎硬化症 / 糖尿病性腎症 / 高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
超音波療法による血管新生の促進効果が示されており、我々もマウス大腿動脈結紮後の血管新生に有効であることを明らかにした。さらに、超音波照射群では、大腿動脈結紮後の筋組織への炎症細胞の浸潤が抑制していたことから、超音波療法は炎症細胞の浸潤を抑制することで腎線維化を抑制できるのではないかと考えた。 前年度までに、片腎+Angiotensin II負荷によるマウス高血圧性腎症モデルに対して、超音波照射療法を連日4週間施行したところ、炎症細胞の浸潤および腎線維化が改善することを明らかにした。さらに、肥満2型糖尿病の腎障害においても、腎障害を強めるため右腎摘出術を施行したdb/dbマウスに、超音波の照射を8週間連日で施行したところ、超音波照射開始6週間後より、非照射マウス(Control群)と比較して、超音波を照射した (PUS) 群において尿蛋白 / クレアチニン比 (TP/Cr) の有意な低下が認められた。また、Control群に比べてPUS群において、TGF-β1およびα-SMAの発現は有意に減少していた。α-SMAの免疫染色およびTGF-β1の蛍光染色においても、Control群と比較して、PUS群において発現が有意に減少していた。 本年度は、超音波療法による抗炎症作用の一部は、脾臓を介していることを示す報告が散見されており、脾摘後のマウス高血圧性腎症モデルに超音波照射療法を施行した。我々の超音波療法の照射条件では、炎症細胞の浸潤および腎線維化の改善が、脾臓の摘出によっても減弱しないことを明らかにした。さらに、ヒト近位尿細管細胞 (HK-2 cell) にTGF-β1刺激を行った系に、超音波照射を施行し、超音波照射よってTGF-β1で誘導されるリン酸化Smad2, リン酸化Smad3が抑制することを明らかにした。
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Research Products
(2 results)