2017 Fiscal Year Research-status Report
食塩感受性高血圧における炎症性シグナルと高張性ナトリウム蓄積の意義
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16K09639
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中村 哲也 群馬大学, 医学部附属病院, 教授 (10272238)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 尿酸 / 離散時間ハザードモデル / 高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
尿酸は、プリン体が肝臓で代謝される過程で合成される物質で、血清尿酸値は尿酸の産生と排泄のバランスにより決定されている。尿酸値は心血管病の発症や心血管病のリスクファクターと関連することが報告されている。 内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさった病態は、メタボリックシンドロームとして、国際的にも様々な診断基準が示されてきた。メタボリックシンドロームは、心血管病の発症と密接に関連していることが報告されている。尿酸値とメタボリックシンドロームはそれぞれ心血管病に関連しているにもかかわらず、尿酸値とメタボリックシンドロームの関連を直接評価した研究は少ない。本研究では、一般住民における尿酸値とメタボリックシンドローム新規発症の関連を、離散時間ハザードモデルを用いて検討した。 2009年に定期健診を受診し、2011年または2012年に少なくとも1回のフォローアップ受診を行った24,112名のデータを使用した。2009年に定期健診を受診し、2011年または2012年に少なくとも1回のフォローアップ受診を行った24,112名のデータを使用した。各年度毎に年齢、性別、身長、体重、body mass index (BMI)、腹囲、収縮期血圧値、拡張期血圧値、空腹時の中性脂肪およびHDLコレステロール、LDLコレステロール値、血糖値、血清尿酸値のデータを収集した。さらに問診項目として、服薬の有無(降圧薬、糖尿病薬、脂質低下薬)、心血管病の既往を収集した。 日本人一般住民において血清尿酸値は、他の因子と独立してメタボリックシンドローム新規発症との関連を認めた。尿酸がメタボリックシンドロームの直接の原因となっているのか、また、スクリーニングや治療標的であるかについては、さらなる前向き研究や臨床試験が必要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎的検討には十分な進展がなかったが、臨床データの蓄積には十分な進展があった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も臨床データの蓄積と基礎データの掘り下げを進める。学会発表、論文発表は積極的に進めて行く。
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Research Products
(4 results)