2018 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of brain (pro)renin receptor in increased salt preference and blood pressure caused by central infusion of high Na+
Project/Area Number |
16K09657
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
森本 聡 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80257534)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血圧 / 交感神経 / レニン-アンジオテンシン系 |
Outline of Annual Research Achievements |
正常食塩食飼育下の雄性Wistarラット において、脳室内に慢性的高Na+負荷を行うと、血圧、血管交感神経活動(SNA)、飲水量、尿量、食塩嗜好、および食塩嗜好が上昇を示した。また、食塩嗜好、バゾプレシン分泌やSNAの調節において重要である視床下部室傍核(PVN)における(プロ)レニン受容体、アンジオテンシンII、アンジオテンシン1型受容体、アルドステロンの発現量、およびバゾプレッシン陽性細胞数が有意な増加を示すことを確認した。また、これらの変化は脳内への(プロ)レニン受容体阻害薬、アルドステロン合成酵素阻害薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬投与により有意に抑制されることが示された。 さらに、プロレニンを脳室内に持続注入すると血圧、血管SNA、飲水量、尿量、食塩嗜好およびPVN内の(プロ)レニン受容体・アンジオテンシンII・アルドステロン・バゾプレッシンの発現量が増加していることを確認した。 以上より、脳内への慢性的高Na+負荷により、1) (プロ)レニン受容体の発現が増え、アンジオテンシンII・アルドステロン産生が増加すること、さらにその結果として2) 食塩嗜好やAVPの産生・分泌亢進がもたらされ、これらが血圧上昇をもたらしている可能性が示唆された。現在、この仮説の更なる検証のため、(プロ)レニン受容体阻害薬とプロレニンの同時投与、およびミネラルコルチコイド受容体拮抗薬とプロレニンの同時投与によるこれらの変化についての検討を行っているところである。
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Research Products
(1 results)