2017 Fiscal Year Research-status Report
クロウ・深瀬症候群の病期・重症度分類の確立と重症化に関する病態研究
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16K09692
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三澤 園子 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (30375753)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | クロウ・深瀬症候群 / plasma cell dyscrasia / 血管内皮増殖因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
クロウ-深瀬(POEMS)症候群は、形質細胞の異常と血管内皮増殖因子(VEGF)の過剰産生 を基盤に、ニューロパチーを始め、胸腹水 など多彩な症状を呈する予後不良の稀少難治性疾患 である。骨髄腫の治療を応用することで、予後は改善しつつある。しかし、適切かつ効果的な治療戦略構築には、診断基準、病期分類、重症度評価の確立が重要である。 本研究は、厚生労働科学研究費補助金(平成 26-27 年度)により実施した全国調査及び症例レジストリ構築を発展させる研究として、本症候群の予後に関わる因子を明らかにし、 病期・重症度分類を確立すること、重症化・予後に関わる病態を解明することを目的とする。 本研究のテーマは大きく2つであ る。平成29年度は研究2年目であり、以下の進捗状況である。 1. クロウ・深瀬症候群の診断基準及び病期・重症度分類の構築に関する研究 自験100例の臨床情報を蓄積したデータベースに基づき、新規の診断基準案を作成した。その内容について、論文投稿中である。また 、自験例データ及び全国調査結果に基づき、病期・重症度分類の構築についてのデータ解析を行っている。また、診断基準、病期・重 症度分類を前向きにバリデーションする目的で、症例レジストリへの患者登録を引き続き進めている。 2. 重症化・予後に関連する因子に関する研究 自験例を 対象として、治療抵抗性・予後に関わる因子について明らかにし、論文執筆中である。今後、重症化に関わる因子を探索する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた2つの研究計画、概ね順調に進展しており、論文執筆も進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画内容に沿って、遅滞なく研究を進める。具体的な計画は以下のとおりである。 1. クロウ・深瀬症候群の診断基準及び病期・重症度分類の構築に関する研究 新規診断基準についての論文公表を目指す。 自験例データ及び全国調査結果に基づき、病期・重症度分類の構築についての論文を作成する。症例レジストリへの患者登録を引き続き進める。 2. 重症化・予後に関連する因子に関する研究 治療抵抗性・予後に関わる因子についての論文を公表する。
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Causes of Carryover |
当初の予定と比較し、物品の購入が少なかったため。 残額については、当該研究に使用する資料作成のための物品費、データ入力のための人件費等への利用を計画している。
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[Journal Article] Long-Term Evaluation of Physical Improvement and Survival of Autologous Stem Cell Transplantation in POEMS Syndrome.2018
Author(s)
Ohwada C, Sakaida E, Kawajiri-Manako C, Nagao Y, Oshima-Hasegawa N, Togasaki E, Muto T, Tsukamoto S, Mitsukawa S, Takeda Y, Mimura N, Takeuchi M, Shimizu N, Misawa S, Iseki T, Kuwabara S, Nakaseko C.
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Journal Title
Blood
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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