2017 Fiscal Year Research-status Report
複数栄養因子の髄腔内反復パルサタイル投与による筋萎縮性側索硬化症モデル動物治療
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16K09719
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
渡辺 保裕 鳥取大学, 医学部, 講師 (20335540)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経細胞死 / 神経成長因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
【Ⅰ.マウス脳脊髄腔内への持続的な栄養因子投与手技の確立】 マウス脳内にデバイスを留置して持続的に神経栄養因子を投与する際に,脳内や留置デバイスの感染やマウス自身が留置デバイスを損傷する例が多く見られた.背中にアルゼットポンプを留置しチューブを通じて脳内に栄養因子を供給するよりも,栄養因子を高発現する細胞を樹立して,その細胞をシート状に培養してマウス脳に移植する方法の方がメリットが大きいと考えた.この場合,移植細胞シート中に宿主のミクログリアが多数浸潤していることが確認され,このマイクログリアのキャラクターの解明と制御が重要と考えられた.
【Ⅱ.細胞生存シグナルの検出手技の確立】 生存シグナルは十分な発現量が見られればELISAで確認する技術を確立できた.微量の場合はreal time PCRでの検出となるが,この検出感度はさらに精度の向上を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
筋萎縮性側索硬化症の治療において,神経栄養因子をどのように供給することが最も効率的で有効かを他覚的に検討している.現時点では栄養因子の高分泌細胞を利用する方法が最適とのデータが集積しており,細胞レベル,動物レベルでの検討を進める.
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Strategy for Future Research Activity |
デバイスを用いた神経栄養因子そのものの供給は,薬剤のコストとデバイスの安定性からも長期の安全なデバイス留置が困難と現時点では考えている.従来から検討している人工染色体と細胞シート技術を組み合わせた,栄養因子デリバリーを今後は推進する.この検討で遂行の障害となるマイクログリアの制御に関して検討を進める.
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Causes of Carryover |
本年度の残高は62,458円であった.使用予定額との差は大きくなく,次年度の物品購入で相殺されると考える.
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Research Products
(6 results)