2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of non-invasive risk prediction system for the prevention of diabetic macroangiopathy
Project/Area Number |
16K09747
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片上 直人 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (10403049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 充佳 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (00751067)
松岡 孝昭 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10379258)
坂本 扶美枝 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30774210) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 糖尿病大血管症 / 1型糖尿病 / IMT |
Outline of Annual Research Achievements |
DCCT(Diabetes Control and Complications Trial)やEDIC(the Epidemiology of Diabetes Interventions and Complications)などのCaucasianを対象とした大規模臨床研究により、1型糖尿病における積極的な血糖管理が心血管疾患も含めた糖尿病合併症進展を抑制することが報告されている。しかし、アジア人、特に若年者を対象とした検討は極めて少ない。 そこで、本研究では、経時的に経過を観察し得た日本人若年発症1型糖尿病患者のコホート(93名、最長観察期間13年)を対象として、糖尿病合併症、特に大血管障害の長期経過とそれに関連する因子を探索した。観察期間中に明らかな心血管疾患の発症は認められなかったが、subclinicalな動脈硬化の指標である脈波伝播速度(baPWV)、頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(intima-media thickness; IMTは有意に進展していた。多変量解析の結果、baPWVに関しては年齢、糖尿病罹病期間、総コレステロール値が、mean IMTに関しては性別(男性)、総コレステロール値が、max IMTに関してはHbA1c、総コレステロール値がそれぞれ進展の有意な寄与因子であった。変量効果を取り入れた線形混合モデルを用いた回帰分析も行ったが、観察期間中のHbA1cはmax IMT進展の有意な寄与因子であった。なお、血中バイオマーカー(炎症関連マーカー、酸化ストレスマーカー等)で、subclinicalな動脈硬化の進展と強い関連を示す因子は認められなかった。 以上の結果から、日本人若年1型糖尿病患者においても血糖コントロールは動脈硬化進展の寄与因子であり、厳格な血糖管理は動脈硬化進展予防に重要であると考えられた。
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Research Products
(7 results)