2016 Fiscal Year Research-status Report
治療抵抗性を示す糖尿病症例の背景となる腸内環境・免疫内分泌因子の統合的解析
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16K09772
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
濱崎 暁洋 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第3研究部, 部長 (40456900)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 肥満症 / 腸内環境 / 内分泌環境 / 腸管ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
研究対象患者の評価に必要な負荷試験の条件の基礎検討を行い、負荷後のサンプリングポイント、解析項目を設定した。検討結果から、負荷試験においては、負荷後早期、および通常負荷試験より長期にわたってのサンプリングが有用であることが明らかとなった。具体的には負荷前及び、負荷後~30分の早期のサンプリングが重要であった。また、それにつづくサンプリングについても、180分~の通常負荷試験より長期の経過が重要であった。これは、たとえば食後血糖値の上昇のピークをみる際において、あるいは負荷後の血糖値が負荷前の値に復するまでをみるにおいて、その負荷後サンプリングの有用性が示唆された。負荷後の腸管および内分泌環境の評価にあたり、負荷前の血糖値に復している条件が負荷後分泌されるホルモンの意義を比較するにおいて重要であることが考えられる。本研究においてもえられたサンプリングデータの解析をすすめることでこれらたさらに明確になることが期待された。 また、解析対象となる膵内分泌ホルモンの測定について、本研究での検討を通して、測定系の有用性についての所見も得ることができた。 本研究の目的である、腸内環境・免疫内分泌因子の解析について、これまでの内分泌環境に関連する評価から、肥満糖尿病患者の腸管ホルモンによる糖代謝改善においては、食後の時相によって異なる内分泌ホルモンが効果を持つことが示唆された。 このように本年度は研究目的に関する所見を得る過程で、将来の研究における基礎条件についての知見も得られたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腸内環境を反映する腸管ホルモンと糖尿病患者の糖代謝との関連について、さらに多因子の解析をすすめる基礎所見がえられた。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに今後治療経過に応じたデータを収集して解析をすすめる予定である。
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Causes of Carryover |
今年度の検体解析にかかる費用が少なくすみました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の検体解析費用として用いる予定です。
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