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2016 Fiscal Year Research-status Report

下垂体腫瘍における新規治療標的分子の探索

Research Project

Project/Area Number 16K09810
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

谷 祐至  北里大学, 医学部, 助教 (30456214)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords下垂体腫瘍
Outline of Annual Research Achievements

先端巨大症やクッシング病など下垂体ホルモンの異常をきたす代表的疾患では、治療の第一選択は下垂体腫瘍摘出術である。しかし、海綿状脈洞への浸潤を伴い全摘が困難な症例や再発例も経験する。薬物療法は経過中に薬剤抵抗性を示すこともあり、新たな治療標的分子が求められる。我々のこれまでの検討から、転写因子Promyelotic leukaemia zinc finger protein (PLZF)に注目した。PLZFは元来、急性前骨髄性白血病でレチノイン酸受容体(RARα)との融合遺伝子として同定された転写因子であり、最近では前立腺癌などの腫瘍増殖や薬剤抵抗性において大変注目されている。そこで、PLZFの下垂体での細胞内情報伝達系と機能について検討した。はじめにPLZFの発現・局在を確認したところ、マウス下垂体に強発現していた。次に各種細胞株を用いた蛍光免疫染色では、GH産生下垂体腫瘍細胞株 (GH3)で特に強い発現を認め、主に核内、一部細胞質へ局在していた。そこで、GH3細胞を用いて、核内と細胞質の局在変化を調節する因子について探索した。PLZFは転写抑制因子として働くために核内への移行が必要である。ある種の癌では核内でのPLZF発現の低下が報告されている。そこで各種薬剤添加による変化を検討した。Dexamethasone (DEX)とRARαに結合するRetinoic acidはPLZFの発現を亢進させ、核内移行を促進した、一方、エストロゲンやGenisteinは核内での発現を低下させることが分かった。この作用には、細胞質から核内への移行を抑制する作用と、細胞内での遺伝子発現を調節している可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、in vitro(下垂体腫瘍細胞)における転写因子PLZFの役割について解析が進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

さらに詳細な機能解析、特に病態における役割について検討を進めていく。

Causes of Carryover

当初の予定より消耗品を安価に購入でき、効率よく使用できた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度、機能解析を進めるにあたり、遺伝子解析費用に使用する。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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