2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new therapeutic strategies targeting rheumatoid arthritis-associated fibroblast subset
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16K09889
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
溝口 史高 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60510360)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 滑膜線維芽細胞 / 関節リウマチ / トランスクリプトミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
#1関節リウマチ(RA)の病態に関与する滑膜線維芽細胞サブセットの同定:関節の滑膜組織には機能的に異なる複数の線維芽細胞サブセットが存在することを明らかにし、その中でRAの病態に関与する病的なサブセットを同定した。2016-2017年度は、これらの線維芽細胞サブセットがお互いに機能的にどのように異なるのかをサイトカイン産生・プロテアーゼ産生・細胞増殖・組織浸潤能・免疫細胞の制御能に着目し、解析を行った。この成果はNature Communications誌に発表を行った。 #2 RA関連滑膜線維芽細胞サブセットの調節因子の同定:線維芽細胞サブセット間で発現レベルの異なる遺伝子に着目し、病的な線維芽細胞機能の調節機構を明らかにすることを目的とし2018年度に渡り解析を進めた。具体的には、RA患者の滑膜組織から樹立した滑膜線維芽細胞株を用い、着目した遺伝子の発現をそれぞれsiRNAを用いて低下させ、線維芽細胞機能の変化を解析した。その結果、炎症性サイトカインの発現制御など線維芽細胞機能制御に関わる新規転写因子を複数同定した。また、RA関連線維芽細胞サブセットに高発現する転写因子の発現と機能調節に関わる上流の受容体に対するリガンドが、炎症性サイトカインとの共存下では線維芽細胞の病的機能を促進することを見出し、解析を進めた。 #3 線維芽細胞サブセットの組織修復能の差異の検討:滑膜線維芽細胞を標的とした治療戦略を開発するにあたり、その作用機序は滑膜線維芽細胞の病的機能を抑制し、更に組織修復能を高めることが理想的である。そこで、主要な3種類の滑膜線維芽細胞サブセットを培養下で増殖させた後に、軟骨・骨・脂肪細胞への分化条件で培養し、修復能が高いと考えられるサブセットを同定した。 これらの成果は、線維芽細胞を標的とした新たな治療薬の開発へとつながると考えられ、研究を継続している。
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[Journal Article] Methods for high-dimensional analysis of cells dissociated from cryopreserved synovial tissue2018
Author(s)
Donlin LT, Rao DA, Wei K, Slowikowski K, McGeachy MJ, Turner JD, Meednu N, Mizoguchi F, Gutierrez-Arcelus M, Lieb DJ, Keegan J, Muskat K, Hillman J, Rozo C, Ricker E, Eisenhaure TM, Li S, Browne EP, Chicoine A, Sutherby D, Noma A; Accelerating Medicines Partnership RA/SLE Network, et al.
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Journal Title
Arthritis Research & Therapy
Volume: 20
Pages: 139
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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