2019 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical and immunological characteristics of patients with spondyloarthritis
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16K09906
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金子 祐子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60317112)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脊椎関節炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊椎関節炎は,全身性の腱付着部炎と二次性関節滑膜炎、腱炎を特徴とする自己炎症性疾患で,体軸および末梢関節炎を主症状,乾癬,炎症性腸疾患,虹彩炎などを合併症として全身性多臓器障害をきたす.疾患感受性遺伝子としてHLA B27が全世界的に知られているが,日本人では保有率が低く診断が困難であった. 脊椎関節炎と診断された36名でHLA-A,B,DRを網羅的に検索した.臨床診断は強直性脊椎炎 47.2%,炎症性腸疾患 19.4%,乾癬性関節炎 27.8%であった.HLA-B27陽性率は2.8%で,一般日本人口18604名データベースにおける0.5%よりも高かったが,世界的脊椎関節炎患者陽性率50-70%より極めて低かった.その他のHLAとして,日本人一般人口と比してHLA-B46保有率が有意に高いことが判明した(27.8% vs 9.3%,P=0.04).B46陽性者は有意に乾癬性関節炎患者で有意に高かったが,既報ではHLA-B46はHLA-Cw1と同時に保有すると,乾癬リスクとして知られるPSORS1と同様のシーケンスを持つことが示すと報告されており,新たな日本人脊椎関節炎患者のバイオマーカーとなる可能性が示唆された.
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