2017 Fiscal Year Research-status Report
FcγRIIB欠損マウスを用いたRAとSLEの疾患特異性におけるIL-10の役割
Project/Area Number |
16K09907
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
天野 浩文 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50318474)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | SLE / 疾患モデルマウス / 遺伝子 / Fcレセプター / IL-10 |
Outline of Annual Research Achievements |
FcγレセプターIIB(FcγRIIB)欠損(B6.FcγRIIB-/-)マウスは、SLAM ファミリー遺伝子異常と組み合わさることで関節リウマチ(RA)を自然発症する。このマウスに、Toll様受容体7(TLR7)の重複が存在するYaa(Y-linked autoimmune acceleration)遺伝子を導入し、FcγRIIB-/-Yaaマウスを作製したところ、RAは発症せず、全身性エリテマトーデス(SLE)に類似した腎糸球体腎炎を呈した。この結果からその原因となる脾臓サイトカインの変化を調べたところ、FcγRIIB-/-マウスと比較してFcγRIIB-/-Yaaマウスでは、IL-10 とIL-21のmRNAの発現が有意に増加していることが判明し、特にIL-10 において顕著であった。 我々は、SLEモデルマウスとRAモデルマウスの疾患特異性決定においては、IL-10が重要な鍵となっている可能性を考えた。今回SLEモデルであるFcγRIIB-/-Yaa マウスとIL-10欠損マウスを交配させることにより、IL-10をヘテロで欠損するFcγRIIB-/-IL-10+/-マウス、FcγRIIB-/-IL-10+/-Yaa マウスの作製に成功した。これらのマウスから、IL-10をホモで欠損するFcγRIIB-/-IL-10-/-マウス、FcγRIIB-/-.IL-10-/-Yaaマウスを作製を試みたが、生後まもなく死亡する結果となった。今後は、FcγRIIB-/-Yaaマウスに対して、抗IL-10抗体投与によりIL-10の抑制実験を行い、SLEモデルマウスに対する効果を解析する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々は、FcγRIIB-/-Yaa マウスとIL-10欠損マウスを交配させることにより、IL-10をヘテロで欠損するFcγRIIB-/-IL-10+/-マウス、FcγRIIB-/-IL-10+/-Yaa マウスの作製に成功し、これらを交配させることによって目的とするマウスの作成につながるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
FcγRIIB-/-IL-10+/-マウス、FcγRIIB-/-IL-10+/-Yaa マウスから、IL-10をホモで欠損するFcγRIIB-/-IL-10-/-マウス、FcγRIIB-/-.IL-10-/-Yaaマウスを作製を試みたが、これまでのところ、それらのマウスは生後まもなく死亡する結果となっている。今後は、FcγRIIB-/-Yaaマウスに対して、抗IL-10抗体投与によりIL-10の抑制実験を行い、これらの抗体治療効果を解析を行いさらに解析を続けていく。
|
Research Products
(12 results)
-
-
-
-
[Journal Article] Evaluation of the alternative classification criteria of systemic lupus erythematosus established by Systemic Lupus International Collaborating Clinics (SLICC)2017
Author(s)
Oku K, Atsumi T, Akiyama Y, Amano H, Azuma N, Bohgaki T, Asanuma YF, Horita T, Hosoya T, Ichinose K, Kato M, Katsumata Y, Kawaguchi Y, Kawakami A, Koga T,Kohsaka H, Kondo Y, Kubo K, Kuwana M, Mimori A, Mimori T,et. al.(計41名)
-
Journal Title
Modern Rheumatology
Volume: 9
Pages: 1~7
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-